フェイ:スキル紹介
高いプレイヤースキルが求められるチャンピオンを探している方に朗報。こんにちは、フェイのリードデザイナーのMyles “Riot Emizery” Salholmです。フェイのスキルについての考えやデザインに至るまでの開発エピソード、そして試合で使用するタイミングの考察などについてお話ししたいと思います。また、フェイのスキルセットをいつでも確認しやすいように、便利な一覧表も作りましたのでぜひ活用してください。フェイの開発には、チーム全体が熱心に取り組んできました。パッチ13.24でリリース予定ですので、ぜひお楽しみ。それとフェイのアートワークもチェックしてくださいね!
固有スキル:夢想家の銘
敵チャンピオンにスキルで最初にダメージを与えると、最後の仕上げであるサインでマークを付与する。ダメージを与えるスキルを2回命中させると、対象の下にサインが浮かび上がる。サインは少ししてから爆破し、範囲内の敵すべてに魔法ダメージを与える。
フェイの固有スキルは、単にQQを繰り返し使うのではなく、異なるスキルを組み合わせることを推奨するもので、パレットをフル活用してダメージを最大化するのを補助するためのものです。三分割法のファンとしては、フェイには三連続のダメージを与える爆発力のある必殺技以外考えられませんでした。
ふうっ!まさに大量のスキルでしたね。実際にフェイをプレイしていただいた際、各スキルに用意された独自の用途を感じてもらえたら何よりです。また、このスキルセットについて隅々まで学び、楽しみながら最良の活用方法を見つけ出していってもらえることを願っています。しかし、ここで終わりではありません。フェイメインでプレイしていきたいという皆さんのために、入門用のヒントをご紹介したいと思います。
レーン戦フェーズ
魔法で絵を描くには、多大な集中力が必要です。そして、スキルを発動し続けるには、言うまでもなくマナが必要です。「ドラン リング」や「女神の涙」といった、マナの持続力を保つアイテムを持ってレーン戦を開始しましょう。最初のリコールで「ロスト チャプター」を購入し、マナプールを増加できれば、試合序盤のプレイとしては成功と言えるでしょう。
マナプールを最大限に活用するには、ギャンクやダメージを受けることがないよう注意しつつ、「迸る光彩(WE)」をできるだけ頻繁に使用します。このスキルの追加ダメージは範囲効果スキルに適用されるので、QE + WEのコンボを活用してウェーブクリアをすれば、タワー下に押し込まれないで済みます。また、このコンボでウェーブをプッシュすれば、リコールやロームする猶予を作り出せます。タワーに敵がおらず、敵ジャングラーの位置も分かっている場合は、WEでタワーを攻撃し、タワープレートからのおいしいゴールドを手にすることもできます。
「沸き立つ大地(QE)」はウェーブクリアに最適なスキルですが、ミニオンのラストヒットを逃してしまう場合もあるので、タイミングには気をつけましょう。残り体力が少ないミニオンを確実にラストヒットしたければ、通常攻撃に追加ダメージを付与できるWEが最適です。また、「荒廃の炎(QQ)」は砲台ミニオンやミニオンの集団を確実に倒すのに十分な火力を備えています。超高速でウェーブクリアしたいときは、WE > QE >EEのコンボを活用すれば、大量の範囲ダメージを与え、ウェーブをまとめて押し潰すことができます。ただ、EEでの一括クリアを狙おうとウェーブの側面に位置取りしてしまうと、敵にキルを取らせる隙が生まれてしまうので注意しましょう。
敵が撤退しようとしている場合は、「断ち切る稲妻(QW)」でハラスをしかけ、リコールを遅らせましょう。QWはフェイの残り体力が少ないときや、レーンに戻ろうとしているときに、砲台ミニオンをラストヒットするのにも役立ちます。また、少しの視界があれば、敵ジャングラーからモンスターを不意にスティールすることも可能です。レーンに戻る際には、「流るる蒼(WQ)」で移動速度を増加させましょう。WQを活用すれば、アルティメットを狙って他のレーンにロームしたり、プレッシャーを受けている敵を強力なQWで狙撃したりといったプレイも可能です。自信があるなら、WQで敵に突っ込んでいき、距離を詰めながら「深淵の眼差し(EW)」を敵のいる場所に配置して、QQコンボまたはQWコンボで追い打ちをかけましょう。
チャンピオンレベル6になったら、「苦悩」スキルを使って敵をキャッチするチャンスを狙っていきましょう。捕らえた敵に「絶望の渦(R)」で追い打ちをかけて確実にキルすれば、試合中盤を爽快にスタートできます。
全般的な短所
フェイは確かに多くのスキルを持っていますが、すべてのスキルを同時に使えるわけではないので、そういう意味では限りがあります。いずれかの「苦悩」スキルを使用すれば、コントロールスキルはしばらくの間使えません。この隙は試合序盤だと特に大きく、敵からすれば絶好のギャンクチャンスです。また、マナの維持とダメージのために「迸る光彩(WE)」を多用していると、ギャンクを生き延びるのに有用なシールドや移動速度バフを使えなくなってしまいます。周囲に光を浮かべながら、コントロールスキルを発動するフェイ…敵の目には格好の餌食に映るでしょう。
フェイには非常に打たれ弱いという短所もあります。巧みな位置取りと賢いスキル回しで敵を退けることは可能ですが、その生存力の低さを考えると、一度捕まればほぼ一瞬で消されてしまいます。フェイを相手にするなら、隙をついてギャンクしたり、複数人で攻撃をしかけたりするプレイが非常に効果的です。また集団戦においては、アサシンがフェイを狙い撃ちすれば、瞬間火力で倒し切れるでしょう。
そして、フェイはマナプールが非常に限られているため、リコールを頻繁に行うか、魔力アイテムの代わりにマナアイテムを積まなくてはならないという欠点があります。「迸る光彩(WE)」を活用せずにスキルを頻繁に発動していると、すぐにマナが尽きてしまい、敵の攻勢に対処できなかったり、味方のバックアップができなかったりといった状況に陥ってしまいます。フェイを相手にする場合は、残りマナが少ないタイミングで攻撃をしかけ、スキルを連発できない状況を活用しましょう。
集団戦
フェイが持つ最大の強みの一つは、集団戦への貢献力です。フェイの固有スキル「夢想家の銘」は、複数のチャンピオンが集まっている状況で大きな力を発揮します。複数の敵にマークを付与し、「粉砕の牙(EE)」を当てて1か所に集めれば、マークの爆発ダメージを重ねて与えることができます。また、理想的なフェイのプレイといえば、アルティメットスキル「絶望の渦(R)」にたくさんの敵を巻き込むことでしょう。最低でも敵チームを分断することができ、うまくいけばマルチキルを獲得できます。
ただ、複数のチャンピオンがかたまっている状況に遭遇したからといって、簡単にキルを取れるわけではありません。フェイは敵との距離を取って、チームを補助するスキルやゾーニング効果のあるスキルで、戦場をコントロールする必要があります。「沸き立つ大地(QE)」を最適な位置に発動すれば、敵の前衛を孤立させたり、崩したりすることが可能です。また、「深淵の眼差し(EW)」を狭所に置けば、安定して敵にスネア効果を与えられるので、キルにもディスエンゲージにも活用できます。敵の後衛の体力が少ない場合は、「断ち切る稲妻(QW)」で狙撃し、集団戦を5v4に持ち込みましょう。敵の後衛に隙がなく、前衛が強気に出てきているようなら、「荒廃の炎(QQ)」で体力を削り、後退させましょう。
ゾーニングと敵へのダメージと同じくらい重要なのが、味方のサポートです。敵の追跡中、そして敵からの逃亡中は、「流るる蒼(WQ)」を活用して、敵や味方チームの位置取りを整えましょう。味方チームが攻撃されている、あるいは近接戦闘を行っている場合は、「内省の泉(WW)」でダメージを緩和し、戦闘を生き延びられるようサポートしましょう。ダメージ量を高めたいときや、マナが必要なときは、「迸る光彩(WE)」を活用しましょう。「もう少し火力があれば倒し切れるのに…」という状況で、このスキルは良い後押しになってくれます。
試合終盤
フェイは、ベイガーやオレリオン・ソルのように無限にスケーリングできるわけではありませんが、経験値とゴールドを獲得することで、破壊力のある集団戦に強いメイジへとスケーリングしていきます。チームから離れて活動していると、キャッチやギャンクの対象になったり、天敵であるアサシンに狙われたりするので注意しましょう。できるだけ味方と一緒に行動し、チームで戦略的オブジェクトの獲得を狙えば、フェイの強みを十分に活かせるはずです。
長引いた戦闘やオブジェクトを巡る戦闘において、戦場を面で制圧できるフェイのスキルは非常に有用であり、試合を畳むのに大いに役立つでしょう。ただし、敵による後衛を狙った攻撃には弱く、フェイ自身が前に出ていくと前衛のCCに捕まり、すぐにデスしてしまいます。フェイが生き延びるカギは敵との距離を保つことですが、あまりにも後ろに下がってしまうと、味方のサポートができないばかりか、自分が孤立することになります。
マッチアップ
フェイには様々なスキルがありますが、移動速度や物理防御などの基本ステータスは低いため、敵のジャングラーやミッドレーナーが好戦的な場合、試合序盤はキルされやすいでしょう。機動性が高く、エンゲージ範囲の広いアサシンや物理系チャンピオンをフェイで相手取るのは困難です。ヤスオやフィズ、トリスターナといったチャンピオンであれば、フェイが強くなり始める試合中盤前にその芽を摘むことができるでしょう。
また、フェイは体力が低く、ポークのツールも不安定でリスキーなため、強力なポークチャンピオンは基本的に不得意です。ヴェル=コズやゼラスといったライバルのアーティラリーメイジにはあまり対抗することができず、多く(もしくはすべて)の体力を削られ、通常よりも早くリコールするはめになるでしょう。加えて、ビクターやオリアナといった、より安定したポーク性能を持つコントロールメイジを相手にするのも困難です。
一方で、強力な集団戦能力とコントロールスキルを持つフェイは、スケーリング系チャンピオンを相手取るのが得意です。ある程度ゴールドと経験値を獲得すると、試合中盤において敵のチームを壊滅させ、オブジェクトの獲得に力を発揮してくれます。また、直接的なエンゲージを行うミッドレーンチャンピオンも、フェイにとっては戦いやすい相手です。リサンドラやナフィーリのようなチャンピオンを使って、フェイを相手に試合序盤からリードを築き、スノーボールするのは難しいでしょう。
えっ、ここまで全部読んだのですか?フェイのスキルについて隅々まで?もしそうなら、きっとフェイを気に入ってくれたと思います!
フェイは様々なスキルを持っているとはいえ、どんな状況でも戦場を支配できるというわけではありません。しかし、どのようなマッチアップであれ、クリエイティブな問題解決能力があれば、大半の状況は切り抜けることができるでしょう。フェイは決して簡単なチャンピオンではありませんが、時間をかけてマスターすれば、その努力は報われ、創造力とプレイスキルを発揮できる、エキサイティングなチャンピオンとなるでしょう。根気強く練習し、様々なスキルの組み合わせを試してみてください。それでは、サモナーズリフトでお会いしましょう!