プレイヤー行動システム:2020年8月のアップデート
皆さん、こんにちは!LoLのプレイヤー行動システムの改善に向けた取り組みについての月例報告をお届けします。これまでと同様、チームがこの一ヶ月間取り組んでいた作業の内容や、今後のパッチ数回にわたって導入が計画されている機能の一部をご紹介していきたいと思います。
7月のアップデートでは、まず「わざと負けようとする行動」と「試合からの途中退出/ゲームの放置」という2つの悪質行為に的を絞って取り組むと述べました。
具体的には以下のようなものです。
- 意図的な相手チームへのフィーディング(利敵行為)
- ゲームプレイ上の操作による妨害行為(または嫌がらせ)
- 試合からの意図的な退出
- 試合中の放置
- 試合からの切断
そして次の2点を目標に定めました。
- すべてのゲームモードで上記のような振る舞いの発生を抑制する
- プレイヤーが実際に妨害行為に遭遇した際、その被害を最小限に抑える
意図的なフィーディングと放置/AFK(試合中の離席)行為の検出
気が滅入るほどリプレイを見直し、再検証作業を何百回も繰り返して、ようやく故意のフィーディングや放置/AFK行為の検出方法改善のための糸口が掴めました。これが上手くいけば、以下のようなことが実現できるはずです。
- 上記の行動の検出率が現在の2倍に
- ネガティブな行動への対応がより迅速になる
- ネガティブな行動が検出された際、それを他のプレイヤーに通知し、受けた不快感を緩和する
検出方法の改良についてはすでに10.15で第一弾が導入されており、また今後のパッチ数回にわたって改良が続けられます。妨害行為が発生すると即座にそれを検知し、他のプレイヤーに及ぶ被害を最小限に食い止め、違反者は試合終了直後に処罰を受ける、そんな環境を目指して取り組んでいます。
試合の放置とAFK(離席)行為
では妨害行為の検出頻度が上がったとして、私たちはそれにどう対処していけばいいのでしょうか?LoL上での放置やAFKといった行為を抑制するための対策を講じるにあたり、私たちはまずこのような努力目標を定めました。
- こういった行動の繰り返しを「防止」する
- まずこういった行動をとらせないよう「抑止」する
- こういった行動が発生した際の被害を「軽減」する
そして当面のAFK行為対策として、下記のような案をより深く検討していこうと考えています。
- 試合序盤でAFKが検出された際、早期降参の選択肢を用意する
- チーム内でのAFKや意図的な利敵行為によってランク戦に敗北した場合はLPの変動を軽減する
- 切断/AFKを行ったプレイヤーに対するマッチメイキング制限を厳格化する
- 妨害行為を行った前歴のあるプレイヤーに対し、マッチメイキング前に警告を表示する
プレイヤーの皆さんから上記機能の導入についてのフィードバックを得るため、チャンピオン選択画面での報告機能の時と同じように、ライブサーバー上での直接試験を計画しています。明確なスケジュールはまだ決まっていませんが、少なくとも来月にどれか1つの試験を始めたいと考えています。
「チャンピオン選択画面での報告」といえば…
チャンピオン選択画面での報告
チャンピオン選択画面での報告とミュート機能は2つ前のパッチから導入されたものです。これによってチャンピオン選択画面での妨害行為に関する有益なデータが収集できただけでなく、チャンピオン選択画面や試合中の暴言を回避するための有効な予防手段をプレイヤーの皆さんに提供することができました。パッチ2回分の試験期間は終わりましたが、この機能については当初の予定を変更し、今後もこのまま残すことにします。
また報告の中で特に多く見られたのが、「自分の使いたいチャンピオンがチームメイトにバンされた」というものと、攻撃的な発言についての報告の2種類でした。そのすべてが問題のある行為でないことは私たちも承知していますが、今回の試験結果をもとに、取り組む最初の課題としては申し分ないものです。
チャンピオン選択時の体験をさらに改善するため、現在は次の2点の実装に鋭意取り組んでいます。
- バンの確認と意志表示:チャンピオンのバンについては、戦略的な側面とは別に個々人の好みが存在することも理解しています。また、敵に回したくないチャンピオンをあえて選択できるという部分の能力も保っておきたいと考えています。しかし報告のデータもあることから、今後は誰かのバン選択が他のチームメイトの使いたいチャンピオンとバッティングしていないか、より分かりやすく表示したいと思います。これについては、バンで選択したチャンピオンがチームメイトに希望されていた場合は二重チェックを行う、という意志表示システムを組み込んで改善する予定です。
- ペナルティシステムの組み込み:チャンピオン選択画面でのプレイヤー報告について、現在まだ的確な対応ができる段階にはありません。しかし試合後の報告と同様に、一般的な問題行動については試合終了後に適切なペナルティを決定して下す方法を模索しているところです。
こういった新機能の試験すべてに言えることですが、今後のプレイヤー行動システムの方向性は、皆さんの体験やフィードバックによって決まります。LoLのプレイ体験改善への取り組みにいつもお付き合いいただき、ありがとうございます。
それではいつも通り、サモナーズリフトでお会いしましょう。