/DEV: RIOT FORGE(ライアットフォージ)大特集
皆さんこんにちは!もうご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、Riotは、サードパーティー向けパブリッシングレーベルであるRiot Forgeを発表し、Airship SyndicateとDouble Stallion Gamesという素晴らしいパートナーと共に2本の新タイトルを鋭意開発中であることをお知らせしました。これをご覧になっているということは…きっともっと詳しく知りたいということですよね?はい!それではさっそく紹介していきましょう!
とはいえ、両タイトルがリリースされるのはまだまだ先なので、立ち上げタイトル自体の詳細はリリースが近づいた段階で出していく予定です。というわけで今回はRiot Forge自体、そして鋭意開発中の『Ruined King: A League of Legends Story』と『CONV/RGENCE: A League of Legends Story』の2タイトルに関する疑問にお答えしていきたいと思います。
そもそもRiot Forgeって何?
Riot Forgeはサードパーティー開発スタジオが手掛ける『リーグ・オブ・レジェンド』タイトルのパブリッシングに特化した、Riot Games内の独立レーベルです。
私たちはRiot社内にある小規模チームで、経験豊富な開発会社と協力してLoLユニバースを舞台にした新作タイトルを制作すること、そして開発スタジオと長期的なパートナーシップ関係を構築していくことを仕事としています。共に開発を進めるパートナー企業はいずれも才能と経験を兼ね備えた人材揃い。今後はルーンテラの各地を深く描く『リーグ・オブ・レジェンド』タイトルを作り、そこに暮らすチャンピオンやキャラクターと深く繋がる体験をお届けしていきます。
自分たちで作らずにパブリッシングする理由は?
Riotが現在手掛けているタイトル(『リーグ・オブ・レジェンド』と最近発表した新タイトル群)は、いずれも基本的に競技性とマルチプレイヤー体験を重視した運営型タイトルです。これは多くのプレイヤーに求められている要因であり、もちろんRiot社内でも引き続き注力していく領域です。しかしLoLプレイヤーの多くは他のゲームもプレイしていること(当然の話ですが)、そして『リーグ・オブ・レジェンド』(あるいはMOBAジャンル)はあまり興味がないけれどLoLユニバースは好き、という人も大勢いるということも把握しています。だからこそ、私たちは「すべてのプレイヤーに向けてゲームを作りたい」と望みます。
私たちは『リーグ・オブ・レジェンド』を10年間運営してきた経験(さまざまな苦難をくぐり抜けてきた経験)から、運営型ゲームを続けていくために必要な要素を数多く学んできました。長い時間の中で経験を積み、効率性を向上させたことで、より良いものを作れるようになったと思います。ここで得た知識や経験は同種の運営型タイトルであればそのまま活用できる部分も多いでしょう。しかし別ジャンルのシングルプレイヤーゲームを作るとなると話は少し違ってきます。
それにこれほど多種多様なジャンルのタイトルを制作するとなれば、適性のある経験者を集めてチームを組み、さらにそのチームをサポートする社内体制を整えるために数年単位の時間がかかります。しかし、この速度感では遅すぎると私たちは考えます。
ルーンテラという世界には語られるべきストーリー、可能性を秘めたゲームプレイ要素が無数に存在します。私たちはそれを現実のものとしたいのです。そこで、経験・人材・パイプラインのすべてを備えたゲームデベロッパーとパートナーシップを結び、より高品質なゲームをずっと速く、多様な方法で皆さんにお届けする道を選びました。各タイトルはデベロッパー自身のDNAを残しつつ、ビジュアル・ストーリーの両面でLoLユニバースの新たな顔を見せてくれるものになるでしょう。
つまり私のお気に入りチャンピオンを誰かに渡してしまうということ?
答えはノーであり、イエスでもあります。
この取り組みにおいては、リーグ・オブ・レジェンドというIP(知的財産)…つまりチャンピオン、世界、キャラクターを単に他社に渡すだけのものはありません。「パートナーシップ」はIPのライセンスを渡すだけのコラボレーションではないのです。より良いゲームを作るために協力する、本当の意味でのパートナーシップと言ったほうが伝わりやすいでしょうか。私たちのチームはパートナーとなる開発スタジオが「LoLユニバースのなかで彼らにしか表現できない個性を見つける」手助けをしつつ、そこで語られるストーリーやキャラクターが「私たちが10年以上築き上げてきた世界」に即したものになるよう手引きしていきます。要するに、ブラウムがいきなり不機嫌そうな悪人になるようなことは起きないよ、ということです。
もちろんパートナーデベロッパーには彼らが語りたい物語を紡ぐ余地をしっかりと残し、LoLユニバースを「彼らの流儀で」描き出せる体制を作っていきます。私たちの主な仕事は物語に矛盾が生じるのを防ぐこと、そして可能な限りLoLユニバース内で新たな「繋がり」を生み出すための支援をしていくことになります。
このほか疑問に思っている方が多そうなポイントをカバーしておきましょう。はい、各タイトルのナラティブ(そこで語られること)のコアな部分は公式設定として扱われます(ただし当該タイトル内のストーリーに固有の出来事やキャラクターも一部出てきます)。語られる日を待ち続けていたルーンテラの物語が、新しい形で、しかもプレイヤーが干渉できるかたちで語られていくことになる…これは私たちも今から楽しみでなりません。
パートナーシップの仕組みをもう少し教えてくれない?
もちろんです!Riotにはシングルプレイヤーゲームの愛好者が多数在籍しており、彼らは世界各地に存在する凄腕インディーゲーム開発スタジオ(優れたゲームの作り方を熟知した人たちです)をよく知っています。そこで私たちは優れたゲームを作ってきた開発スタジオに、その個性(アート、ゲームデザイン、ナラティブなど様々)を活かした『リーグ・オブ・レジェンド』の新タイトル開発を打診しました。
もっと詳しく知りたいという方のために補足すると、実はRiotでは過去でにも様々な形で共同開発プロジェクトを試したことがあります。その時は今回よりもサードパーティーデベロッパーとがっつりスクラムを組んでゲームを開発していく手法を取っていたのですが、開発手順が煩雑になりすぎたり、パートナーデベロッパーが適切なレベルの裁量を持てなかったりするケースが頻発してしまいました。この教訓を踏まえ、今回のモデルではパートナー開発会社にタイトルのオーナーシップを渡すことで「彼らのゲーム」を作れるようにし、Riotは従来のパブリッシャーの役割を果たすことにしています。つまり開発は100%パートナーによって行われ、Riotは開発には一切手出ししません。パートナーのデベロッパーが能力を十全に活かせる自由を提供することで、優れたゲームを作ってもらおう、という狙いです。
また開発においては、先述の支援以外にも「世界中のプレイヤーにゲームを届ける」上で欠かすことができない品質管理(QA)、ローカライズ、音声収録、ナラティブ、研究、マーケティングなど各種工程もサポートしていきます。
要約すると、ゲームがリリースされる瞬間までパートナーデベロッパーと共に歩み、プレイヤーの皆さんがタイトルを楽しみ、素敵な思い出を作れるよう支えていくのが私たちの役割となります。
パートナーの開発スタジオはどうやって決めるの?
Riot Forgeチームにはゲームイベントや集会に参加するのが好きなメンバーが揃っていて、そういった場所で他の開発者との親交を深めています。ゲーム開発コミュニティは重要です。私たちはゲームづくりに情熱を注ぐ人たちを、そしてLoLユニバースという世界に興味を寄せてくれる人たちをいつだって探していますから。
通常、パートナーとなる開発スタジオとのやりとりはミーティングから始まります。その後、お互いの相性が良いと感じたら協業の可能性…つまりゲームの話がスタートします。続いてゲームのアイデアをパートナースタジオ側が出し、いくつかのアイデアについて対話を重ねていきます。この際、私たち側ではRiot Forgeのポートフォリオにうまく合致するものになるよう注意します。同じようなストーリーのタイトルが複数生まれてしまっては、LoLユニバースを様々な側面から描いたゲームをパブリッシュするというRiot Forgeの目的から外れてしまうので、この点には細心の注意を払います。
そうしてアイデアの全体像が固まり、主役となるチャンピオンが決まり、万事順調!となったらパートナーシップの完成です。
あとは素敵なゲームを作るだけ、パートナーのデベロッパーが一番得意な仕事が残るのみとなります。
どんなタイプのゲームをパブリッシングしていくの?
Riot Forgeは、登場チャンピオンやルーンテラの地域との深いつながりを生み出す、没入感の高いストーリーとゲームデザインを備えたエンディングのあるオリジナルタイトルをリリースするレーベルです。「エンディングのある」ゲームとは、要するにゲームクリアが可能なタイトル、という意味です。クリアしたときの達成感があり、記憶に残る思い出を生み出し、笑いであれ涙であれ感情をゆさぶる。Riot Forgeのタイトルはそういう体験を提供していきます。
タイトルの規模や「深み」はパートナーデベロッパーが目指すゲーム体験によって異なります。ただしすべてのタイトルはオリジナル…つまり人の手によって作り起こされた、独創性の高い体験を提供するゲームとなります。もちろんパートナーデベロッパーがLoLユニバースをどう料理するかは彼ら次第なので、その独創性はビジュアル面で発揮されるかもしれませんし、没入感の高いストーリーとして表現されるかもしれません。
パートナーはいずれもインディー開発スタジオ、つまり専門性の高いスキルを持った少人数チームです。何千人を擁する大規模スタジオではないので、タイトルも必然的にインディー的なものとなり、大規模AAAゲームのような規模のゲームにもなりません。
対応プラットフォームは何になる?
プラットフォームについては、タイトルごとに最適なゲーム体験を提供できるものを選定しています。このため、Riot ForgeタイトルのプラットフォームはPC、各コンシューマーゲーム機、Switch、モバイルのいずれかまたはその組み合わせになります。
ただし幅広いゲーム体験を届ける、遊ぶ人がいる場所にゲームを出す、というのが基本方針なので対応プラットフォームは今後も拡大していく予定です。
『Ruined King: A League of Legends Story』について他に公表できる情報はある
まず、『Ruined King: A LoL Story』はRiot Forge初のタイトルとなる予定です。ゲームはターン制の奥深い戦闘システムを持つストーリー重視のRPGで、ビルジウォーターの物語『燃え盛る波濤』の直後を舞台としています。
プレイヤーはチャンピオンとなり、ビルジウォーターと謎に満ちたシャドウアイル(初上陸!)を冒険していきます。これら地域で皆さんがどんな体験をすることになるのか…私たちも今から楽しみでなりません。
本作の開発はAirship Syndicateが担当しています。同社はこれまでオリジナルIPと既存IPタイトルの両方で優れた実績を残し続けてきたスタジオで、スタジオの共同設立者にして『Battle Chasers』コミックアーティストとしても名高いJoe Madureira(Joe Mad)氏が生み出す美麗かつ独創的なアートスタイルは高い評価を得ています。Airshipは『燃え盛る波濤』が育んだ芳醇な物語の可能性に惹かれ、ビルジウォーターとシャドウアイルの両地域に生命を吹き込むことを選んでくれました。
Airship Syndicateは本作のパートナーとしてこれ以上望むべくもない相手です。高いストーリー性とターン制RPGを彼らがどう組み合わせるのか、今から楽しみでなりません。多様なチャンピオンとストーリーに満ちた『リーグ・オブ・レジェンド』はRPG的ゲームプレイとも高い親和性を見せてくれるでしょう。
本作がプレイヤーの皆さんに愛されることを、そしてAirship Syndicateがルーンテラの新しい楽しみ方を見せてくれることを、チーム一同心から願っています。
『CONV/RGENCE: A League of Legends Story』については?
『CONV/RGENCE: A League of Legends Story』は壮観な都市ゾウンを舞台に、時を操る装置を作り上げた若き発明家エコーが活躍するシングルプレイヤー用のアクションゲームです。
『CONV/RGENCE: A League Story』の開発はDouble Stallion Gamesが担当しています。最新作は推進力を武器に走り回る2D乱闘レースアクションゲーム『Speed Brawl』。それ以前には『OK K.O.!』(提供:Cartoon Network社)や『Big Action Mega Fight』などをリリースしています。美しい手描きアニメ調2Dアートスタイルと爽快感・躍動感のあるユニークなゲーム体験を得意とする同社が本作の開発担当です。
ずっとエコーを主人公にしたゲームが作りたかったと語っていたDouble Stallion。エコーがどれほどプレイヤーに愛されているかは私たちもよく知るところですし、彼の戦闘スタイルと「時を操る」能力もアクションゲームと相性抜群。またゾウンとピルトーヴァーの関係性、そして両都市を拠点とするチャンピオンの多さを考えれば、ストーリーについても掘り下げるポイントには事欠かないことでしょう。
今後Double Stallionがどんなストーリーを描き、どんなゲームに仕上げていくのかはこれから皆さんとも徐々に共有していく予定です。
Riot Forgeは今後何をしていくの?
来年は2タイトルについてゲームプレイの詳細情報やリリース日などをお知らせしていきます。
もちろんこれは始まりに過ぎません。他にも実現に向けて動いているゲームは多数ありますし、そのうちの一部は来年のあいだに少しお見せしたいと考えています。最新情報はRiot Games Japanの公式Twitterで告知していきますので、ぜひフォローしてくださいね。
それでは、ご覧いただきありがとうございました!