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/dev:チャンピオンマスタリーのアップデート

今後予定されているチャンピオンマスタリーの変更点をまとめました。

Dev作者Riot Revenancer
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皆さんどうも!私はEvan “Riot Revenancer” Humphreys、モチベーション部門のリードシステムデザイナーです。公開されたDev動画の中でも触れた通り、今年はLoLのチャンピオンマスタリーシステムにアップデートが予定されています。そこで本ブログ記事では、アップデート内容をより詳細に紹介したいと思います。

アップデートの目標

チャンピオンはLoLの核となる存在で、プレイヤーにはそれぞれお気に入りのチャンピオンが存在します。マスタリーシステムは、そんなプレイヤーたちの「惚れ込み具合」をゲーム内で示す手段のひとつと言えるでしょう。また、ランク戦をプレイしないプレイヤーにとっては、対象チャンピオンの腕前が上達していることを示せる貴重な要素にもなっています。

とはいえ現在のマスタリーシステムには、さらに満足感を高め、ゲームを支える長期的要因となりうる改善ポイントがいくつかありました。まず現在はレベル上限があり、多くのプレイヤーはお気に入りチャンピオンのマスタリーレベルが上限に到達しています(レベル8追加の是非に関する議論は私たちも確認しています)。マスタリースコアという指標もありますが、それでもレベルアップと比べるとインパクトに欠けます。またチャンピオンとゲーム自体が継続的にバランス調整される一方でマスタリーシステムは累積式であるため、特定時期に優れた成果を残していても(タンクサポートメタの中でエンチャンターとして大活躍したなど)それを示すことはできませんでした。

こうしたこともあり、担当チームはいくつか変更を加える必要があると考えました。しかし、馴染み深いシステムであるからこそ、再設計にはブレない理念が必要です。今回定義した理念は以下の通りです:

  • マスタリーは、ゲームモードやランクに関係なくすべてのプレイヤーのために存在する
  • マスタリーは、「時間的なやりこみ」ではなく成し遂げた内容を示すものとする
  • プレイヤーがマスタリーの高みを目指し続ける状態をつくる──その環境に沿ったシステムを提供する

理念が結構長いですね…では続いて、実際の変更点を紹介しましょう。


レベルシステムの変更

まずは最大の変更、マスタリーレベルの上限廃止から。今後はどこまででもレベルを上げていけるようになります。ただし、従来のレベルシステムが持つ「経験値と実績」の組み合わせはうまく機能していると考えているため、大枠としては流用しつつ一部に調整を加えています。具体的には、一定のマスタリースコアが必要な点はそのままに、現在のSグレードトークンの代わりに「マスタリーマーク(仮称)」を導入します。

マスタリーマークは対象チャンピオンで何らかの「実績」を挙げたことを示すものです。当初は各スプリットで対象チャンピオンの優れた腕前を示して高いグレードを獲得した時に入手できるようにしますが(つまり実質的には従来システムと同じ)、最終的にはシステムを拡張し、チャンピオンごとに用意された多様な「実績」をクリアするごとにマークが付与されるようにしていきたいと考えています。

しくみ:

  • 普段通りにゲームをプレイしてマスタリースコアを獲得する(高グレードほどポイントは増加)
  • チャンピオンごとに用意される「スプリット単位の報酬トラック」をクリアしてマスタリーマークを獲得する
  • レベルアップに必要なマスタリースコアとマスタリーマーク(実績)を貯めてレベルアップする

マスタリーレベル

必要なマーク数

1~4

不要

5~9

レベルごとに1個

10~

レベルごとに2個


マスタリースコアが大量に貯まっている人もご心配なく。スコアにリセットは入りませんし、新システムのリリース時にはスコアに応じてマークが贈呈されます。お気に入りチャンピオンのマスタリーレベルを一気に上げて、周囲に「専心の歴史」を見せつけてあげてください。


新しいマスタリー紋章

新たなレベルが開放…となれば新しい紋章とエモートももちろん登場します。そしてせっかく新追加するのだからと、少し古めかしくなっていた従来のマスタリー紋章も刷新することにしました。新しい紋章は霊峰ターゴンからインスピレーションを受けたデザインとなっています。マスタリーを追求し続ける姿勢と霊峰の頂上を目指す厳しい道のりにはどこか共通する部分があります。もちろん、レベル1~7のデザイン刷新だけでなく、レベル8~10とその先を示す新たな紋章も用意。愛の大きさはどこまでも示せます。

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スプリットのマスタリー

さて、上の項にあった「チャンピオンごとに用意されるスプリット単位の報酬トラック」の詳細が気になっている方もいらっしゃるでしょう。私たちはマスタリーのリワークに着手したときから、「進行度」表現については一部変更したいと考えていました。まず、レベル上限の撤廃により作業感が強くなる懸念があったので、短期的な達成感を実感できる要素を作りたいと考えました。具体的には、特定シーズン/スプリットにおける特定チャンピオンの習熟度(英語では「マスタリー」)です。

次に私たちは、マスタリー報酬の贈呈方法も新しくしたい考えました。従来の「Sグレードでヘクステックチェストを獲得」というシステムは入手機会のランダム性が高く報酬を見ざすことができませんでした。そこで新システムでは、スプリット単位の報酬トラックを新設し、チェストを狙って入手できるしくみと獲得可能なチェスト数の上限撤廃を同時に実現します。

しくみ:

  • 毎スプリット、各チャンピオンにマイルストーン4個を含む報酬トラックが開放される
  • マイルストーンを達成するには、ゲームをプレイし、指定されたマスタリーグレードを獲得する必要がある(必要グレードは徐々に上がる。またマイルストーンごとに最低1回の高グレード獲得が必要になる)
  • マイルストーンを達成すると、報酬としてマスタリーマークなどが入手できる
    • マイルストーン4個をすべて達成すると、より高難易度のボーナスマイルストーンが登場する(OTP/がんばり屋さんのための舞台!)
  • 最後(4個目)のマイルストーンを達成するとチャンピオンの称号(例:エイトロックスなら「ダーキンの暴剣」)が解除され、スプリット終了まで自身の称号として使用可能に!

シーズンマイルストーン

必要なグレード

報酬

1

Bグレード1回、D-グレード以上4回

マスタリーマーク1個
ヘクステックチェスト(1スプリット上限6個)

2

Aグレード1回、D-グレード以上4回

マスタリーマーク1個

3

Sグレード1回、D-グレード以上4回

マスタリーマーク2個
ヘクステックチェスト(個数制限なし)

4

Sグレード1回、D-グレード以上4回

マスタリーマーク2個
次のスプリットまでチャンピオンの称号が解除

5~(上限なし)

Sグレード3回、D-グレード以上7回

マスタリーマーク1個

マスタリーセット

今回のリワークではチャンピオン単体の報酬トラックだけでなく、多様なチャンピオンを使いこなすプレイヤーに向けたマスタリーも用意したいと考えました。そこでスプリットごとに各プレイヤーに向けて、「マスタリーセット」を作成することにしました。

マスタリーセットは複数のチャンピオンが含まれており、お気に入りチャンピオン、気に入るかもしれないチャンピオン、そして私たちからのおすすめチャンピオンが入っています。セットの報酬トラックでいずれかの対象チャンピオンのマイルストーンを達成すると、セット報酬獲得に一歩近づきます。さまざまなチャンピオンでマイルストーンに到達すれば、スーパーチャージされた新マスタリーチェストなどの追加報酬も獲得可能です。

終わりに

マスタリーとはプレイヤー全員にとって、たいへん意義深い存在です。だからこそ私たちはリワークを正しく進めるべく力を尽くしたいと考えています。ご覧になった皆さんからのご意見も募集中なので、よろしくお願いします。なお、続報は来年夏前のリリースが近づいた頃に改めて投稿する予定です!



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