Quick Gameplay Thoughts 10月8日
おひさしぶりです!またお会いしましたね!コンペティティブゲームプレイのプロダクトリードを担当しているCody
“Riot Codebear” Germainです。
シーズン2021も終わりが見えてきましたし、Worldsは絶賛開催中…となればプレシーズン2022はすぐそこです。私たちはLoLというゲームで世界最高の対人戦体験を提供することに全力を注ぎ続けています。2021シーズンのランク戦を振り返り、2022シーズンの出発点をさっそく見てみましょう。今回は個人の競技モードについて─特にソロランク─についてお話ししたいと思いますが、学んだ教訓の多くは、他のMOBAゲームモードすべてにも活かされています。
2021シーズンの簡易レビュー
2021シーズン開幕前、新規アカウントの振り分け戦改善やシーズン開幕時のリセットの影響緩和、ディビジョン間の昇格戦廃止など、ここにはすべて書き出せないほど多くの改善を施しました。改善が大規模だったので、システムの監視を積極的に行うとともに、わざとそのままにして状況が落ち着くのを観察しました。得られたデータをもとに、マッチメイキングの仕組み、バックエンドシステムの整理、マッチングの公平さの改善に注力しました。これらについては、「コンペティティブゲームプレイ
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ミッドイヤー」の記事で詳細をお読みいただけます。
以下はシーズン2021に最も目立った改善点です:
- 新規アカウントの振り分け戦がより公平に、より実力に即したものに
- 全体的な対戦の品質が向上し、99%の試合でチーム間の技量差が1ディビジョン以内に収まるように
- 各地域で、試合に入るまでの時間(プレイボタンを押してから対戦が始まるまで)には影響がなかった、もしくは改善した
- ほとんどの地域で「どこでもオプション」が使われる割合が全試合数の2%未満に減少。一部の地域では、「どこでもオプション」がトップやミッドのような人気ロールと評価されているということも…
目立ってはいませんでしたが、今後改善を行えばさらに大きな影響があるとみているもの:
- 高ランクでの急激なLP減衰によって、しばらくプレイしていなかった復帰プレイヤーには不安定なマッチメイキングがされるようになり、予期せぬ体験につながっている
- 長期間プレイしていなかった復帰プレイヤーも、ブランクによって動きが鈍っていること(腕が錆びつく、とも)とMMRが結びつかないため、びっくりするほど困難な対戦に入れられることがよくある
- シーズン後半にランク戦を始めた中~高MMRのプレイヤーは、同じようなプレイヤーが少ないために最初の数試合は不釣り合いな対戦に入れられてしまうことがあった
- ランクのリセットがゆるすぎたため、最も熱心にLoLをやり込んでいる層のプレイヤーたちが不公平なランクに配置され、シーズン最初期はLPが下がるばかりになってしまった
シーズン2021から得られたたくさんの学びは、来年の計画に取り入れていきます。総合的に、2021年の経過にはとても満足していて、シーズン2022はさらに改善を進められると自信を持って言えます!
シーズン2022開幕に向けた抱負
2022シーズンは、さらに慎重を期してランク戦の改善に励んでいきます。なぜかというと、現在の競技システムは高度に成熟した状態なので、「大きな問題がある」ということは「大胆な解決法が必要」と基本的に同義なのです。良いお知らせとしては、今年いっぱいをかけて安定性を改善してきたおかげで、本当に難しい問題に挑むための準備は万全だということです。皆さんの試合がもっと満足できるように、達成した実績がもっと讃えられるように、LoLの競技体験がもっと最新のものになるように、さらなる技術的問題に取り組めるようにしていきます。
まず、時間からの影響とプレイ機会への影響、最も大きな問題2つにそれぞれ取り組んでいきます。
- 最高地点からのLP減衰:高MMR(マスター以上)では、LP減衰速度がタイマーのように働いて、常に最高のプレイヤーがしのぎを削り続ける環境を維持する仕組みが長く続いています。ですが、このタイマーが短すぎて、本来はこの環境にいられないプレイヤーが自動的に押し上がるようになっているかもしれません。プレイヤーにとってのLP減衰がどのようなものなのかを詳細に調べて、シーズン全期間を通してマッチメイキングの公平性をさらに確保するためのシステム調整を行っています。つまり、これから数ヵ月の間、新しいLP減衰設定をテストして、シーズン2022開幕前に皆さんからのフィードバックを募る予定です。
- シーズン開幕時のランクリセット:今年の最初に行ったソフトリセットは、ちょっとソフトすぎたかもしれませんでした。プレイヤーを少し不安定なランクに置けば、昨年からの上達の成果を見せるチャンスになる、という意図でリセットを行っています。上達を見せる余地もないほど狭苦しいリセットをしてしまえば、すぐにLPを失うだけの地獄になってしまいます。2022年は、昨年からの上達をしっかり見せられるように長めの滑走路を用意して、ランクを上げるための適切な離陸ができるようにしたいと思っています。これは、システムに不確実性を取り戻すため、リセットの調整を強めにして実施します。こうすることで新しい限界を打破するための機会をプレイヤーに提供し、さらに持続的な成長と精確なシステムのフィードバックを確保できるはずです。
これらに加えて、シーズン後半にランク戦を始めただけのプレイヤーや、長い間プレイしていなかった復帰プレイヤーの体験についても調査しています。それだけでなく、LoLの競技プレイを駆動し前進させるため、多くのメンテナンス作業を行っていきます。
ランク戦での健闘をお祈りしています。それではいつも通り、サモナーズリフトでお会いしましょう。