Quick Gameplay Thoughts 7月15日

最近のLoLのニュースを追っている方であれば、私たちが「中規模アップデート」という言葉を使っているのを見たことがあるかもしれません。「あるチャンピオンに中規模アップデートを行います」と告知した時、どのようなことが起こるのかについて、少し説明させてください。

中規模アップデートとは？

まずは中規模アップデートについて、簡単に説明します。チャンピオンのスキルの一部をアップデートし、必要に応じてアニメーションやビジュアルエフェクト、サウンドエフェクトも調整する、そこそこの規模のアップデートのことです。VGUとはちがって、中規模アップデートではチャンピオンのモデルやボイスオーバー、物語を調整することはありません。こうしたアップデートをきちんと行うには、通常のパッチで行われるバランス変更よりも、計画と実行に多くの時間がかかるため、頻繁に起こるものではありません。

対象チャンピオンの選定

年月が経って少し色あせてしまったり、ゲームの中で問題児になってしまったチャンピオンに対して、このようなアップデートを検討するのが通例です。たとえば、オラフはプロプレイでのバランス調整が非常に難しいチャンピオンでした──プロの手にかかれば強すぎるのに、一般プレイでは弱すぎるということがよく起こっていたのです。彼のジャングル周回速度とADCを追い詰める能力はプロ向け過ぎて、プレイヤーベースが縮小してしいったので、他の問題点も含めて対処できる中規模アップデートをもって、オラフを練り直す機会が必要だったのです。

アップデートの目標

中規模アップデートで私たちが立てている目標は、対象チャンピオンのプレイ感を向上させ、ゲームでの戦略的な立ち位置を改善することです。しかし、何よりも大事なのは、そのチャンピオンを愛するプレイヤーに満足してもらうことです。対象チャンピオンをすでにプレイしている（アーリ）、昔はプレイしていたけど今はやめてしまった（スウェインミッド）、プレイしたいけれどプロプレイでのバランスの問題などからプレイできない（オラフ）…といったプレイヤーに向けて行っているということです。

こうしたアップデートを行う際は、プレイヤーが愛してやまない対象チャンピオンのテーマとファンタジーを完全に作り直すのではなく、強化するアプローチを常に試みていることも、忘れてはいけません。とは言いましたが、アップデートの品質を定められた水準に到達させるためには、皆さんからのフィードバックが欠かせません。

水準まで到達させられなかった例が、タリヤのアップデートです。もともと、タリヤの「スレッドボレー」は削除して、完全新規スキルに置き換えるつもりでした。新規スキルはテスターから非常に好評でしたが、タリヤプレイヤーからの感想は「タリヤっぽくない」でした。それからすぐに私たちは方針転換して、もともとのチャンピオンデザインに添っていると感じられるように、現状の「スレッドボレー」をもっと楽しく、プレイヤーが使いやすいように改良することにしました。ですので皆さん、中規模アップデートがPBEに実装されたら、どうか感想をお知らせください！

この目標が実際に達成された例を挙げておきますと、タリヤのアップデート作業中、当初はQを削除して新スキルに置き換えていました。この新スキルは、実際にプレイした多くの人たちから素晴らしい評価を得ましたが、タリヤプレイヤーからは「タリヤっぽくない」と散々な評判でした。なので私たちは方針転換して、新しいQを作るのではなく、既存のQをもっと楽しく、使いやすくしました。

つまるところ、「あなたが使うチャンピオンが中規模アップデートされます」という知らせが耳に入ったら、私たちといっしょに楽しみにするだけでいい…そんなアップデートを行いたいと思っています！

今後の取り組み

シン・ジャオやタム・ケンチ、ウーコンなど、以前もチャンピオンを対象に大きなアップデートを行ってきましたが、アーリやスウェイン、オラフといったチャンピオンについては、もっときちんとした中規模アップデートのプロセスを踏んでいます。これまでも必要とあれば中規模レベルの変更を行ってきましたが、中規模の定義を行い、長所などの目標を設定することで、こうしたアップデートをもっと積極的に始められるようになります──つまり、もっと多くのチャンピオンがアップデートされますし、やりたいチャンピオンはまだまだたくさんいる、ということです！こうした種類のアップデートがやりやすくなってきているので、最終的にはもっと頻繁に実装できるところまで進めていきたいと思います。生まれ変わるための力になりたい、そういうチャンピオンはLoLにたくさんいますから。

今回も読んでいただきありがとうございました。それでは、サモナーズリフトでお会いしましょう！