プレシーズン 2020のゲームプレイ:エレメントの目覚め

今年のプレシーズンのゲーム内容の変更点をまとめてご紹介!

2020年のプレシーズン「エレメントの目覚め」へようこそ!今年のプレシーズンは変化に富んだものになる、と先日のブログ記事でご説明しましたが、その時は詳細な内容はまだ戦場の霧に包まれたままでした。その後「Riot Pls」の10周年記念版でプレビュー映像が公開され、そして今回の記事でついに完全公開となります。
(注:以下、新規名称はいずれも仮名称です)

エレメンタルリフト(仮名称)

目標:サモナーズリフトが、試合ごとに印象的かつ明確に異なる、多様なプレイ環境をプレイヤーに提供できるようになること。

サモナーズリフトが、試合ごとに印象的かつ明確に異なる、多様なプレイ環境をプレイヤーに提供できるようになること。

ひとつクリアにしておきたいのは、どちらのチームがドレイクに立ち向かうにせよ、エレメンタルリフトは両チームにとって公平な要素であるということです。早いうちから相手に遅れを取ってしまうとやる気を維持するのはなかなか難しいものですが、かといって皆さんに「マップのせいで負けた」と思わせてしまうのも私たちの本意ではありません。エレメンタルリフトの新しいレイアウトをデザインする際、通常のサモナーズリフトと同じように楽しく、かつ公平であるよう心がけました。新しい地形を有効に活用するチャンスは両チームに等しく与えられているため、どのエレメンタルリフトが発動したかに関わらず、勝敗は以前と同様にプレイヤーの皆さんの腕次第となります。

さらに、これらの新たなリフトが初めてのプレイでも直感的に理解できるように心がけました。そのため新しいゲームプレイのメカニクスを導入するのを控え、慣れ親しんだ既存要素を拡張することにしました。また変化が起こる箇所をジャングル内のバフキャンプとドラゴンピット周辺に限定したので、どのエレメンタルリフトが発動しても、変化するエリア自体の大きさはほとんど変わりません。

エレメンタルバフとドラゴンソウル(仮名称)

目標:エレメンタルバフを強さや充実度がより均等になるようにバランス修正すること。

エレメンタルドレイクを倒したチームがスタック可能な永続バフを得られるというシステムは以前のままですが、そのバフの内容が少々変更されました。
(注:以下、新規の名称はいずれも仮名称です)

業火の力

攻撃力と魔力が一定の割合で上昇する。

大の意思

失っている体力に応じて、一定の割合で体力が毎秒自動回復する。

雲龍の恩寵

アルティメットスキルのクールダウンが短縮される。

山嶺の活力

物理防御と魔法防御が一定の割合で上昇する。

4匹目のエレメンタルドレイクを倒すと、エレメンタルバフがスタックされる代わりに、その時リフトを支配しているドラゴンの強力な「ドラゴンソウル」が得られます。ドラゴンソウルはチャンピオンがデスしても消えず、試合終了時まで残り続けます。

炎のドラゴンソウル

3秒ごとに次の通常攻撃かダメージを与えるスキルでAoEの小爆発が起きるようになり、増加攻撃力と増加魔力、増加体力に応じたアダプティブダメージを与える。

海のドラゴンソウル

相手にダメージを与えることで、3秒間体力とリソースが強力に自動回復するようになる。
ミニオンにダメージを与えた場合は回復力が弱まる。

雲のドラゴンソウル

スキルか通常攻撃で敵を攻撃すると、基本スキルのクールダウンが短縮される。

山のドラゴンソウル

5秒間ダメージを受けずにいると、破壊されるまで残り続けるシールドを得る。このシールドの強度は増加攻撃力と増加魔力、増加体力に比例する。

どちらかのチームがドラゴンソウルを手に入れると、それ以降はエルダードラゴンがピットを守るようになります——つまりドラゴンソウルを入手できるのはどちらか片方のチームだけということです。

エルダードラゴン

目標:エルダーバフを、他のドラゴンが要らなくなるような充実した内容にすること。

エルダードラゴンから短期間の強力な戦闘用バフが得られるのは変わりませんが、私たちはこのバフを、ドラゴンソウルを入手できなかった側のチームが一丸となって目指す起死回生の策となるように改修します。そのために(優勢なチーム側に有利な)エレメンタルドレイクバフのスタック数に応じたダメージ増加を廃し、その代わりに新しい「処刑」効果を追加しました。体力が少なくなった敵チャンピオンがエルダーバフの燃焼ダメージを受けると、そのチャンピオンは猛り狂うエルダーの火焔によって焼き尽くされ——一撃でキルされてしまうのです!

エルダーバフの燃焼ダメージを受けた敵の体力バー上には、処刑が発動するしきい値を示す小さなマーカーが付きます。処刑は一定時間が経過しないと効果が発動しないため、すぐに気がつけば、火焔を食らった側も普段使っている緊急用スキル(ゾーニャの砂時計やキンドレッドのアルティメットスキルなど)で即デッドを免れることができます。しかし無敵時間が終わってもまだ火焔の危険は去っていないので、もし再び燃焼ダメージを食らってしまったら、一旦出撃地点に撤退しましょう!

サイドレーンの窪みと茂み

目標:サイドレーンで、環境を上手く利用することでプレイヤーが対戦相手を出し抜けるような機会を大幅に増やすこと。

エレメンタルリフトとその他のドラゴン以外にも、私たちはサモナーズリフトの色々な箇所にリフォームを施しました。トップレーンとボットレーンにはそれぞれ同じ形状の窪みを設けています。窪みの縁には茂みが3つ、そして中心部にはフェイントや身を隠すのに使える小さな空間があります。

レーン戦の段階からこの窪みが活用されることはあまりないでしょう。ですが状況次第では、窪み特有の地形を活かして2対3の劣勢をダブルキルでひっくり返したり、ギリギリで死を免れるといった機会も生まれてくると思います。リフトに窪みが実装されてからプレイヤーの皆さんがそれをどう使うか、私たちも見るのを楽しみにしています。

そしてついに、バロンピットとドラゴンピットの対岸にそれぞれ新しい茂みが追加されます。この川べりの空き地は人通りが多いにも関わらず、戦法を編み出せるようなマップ的要素がありませんでした。新しく茂みが追加されたことで戦略的、戦術的な選択肢が色々と増えるでしょう。

その他のゲームプレイの変更点

マップに関する変更点はこれだけではありません!今度のプレシーズンではよくお聞きする不満点を解消するための様々な機能やアップデートが予定されています。

ジャングルのルート選択の幅

現在の試合序盤のジャングリングはゴールドとXP(経験値)が高く設定されているクルーグの周辺を巡回するというもので、結果として一本道になってしまっているうえ、クルーグの出現箇所がボットレーン側にあることからブルーチーム側にかなり有利になっています。ジャングル内でのルートや戦略に幅広い選択肢を持たせるため、XPとゴールドを調整しました——特にクルーグの旨味を減らしてグロンプ側のそれを増やしたので、ジャングラーは外周キャンプ(グロンプかクルーグ)、バフキャンプ、それ以外の3つ目のキャンプ、とどんな組み合わせでもレベル3に到達できるようになります。

さらにジャングラーの皆さんが次の行動を練りやすくなるよう、ミニマップ上の全てのキャンプに復活までの時間を示すアイコン(赤バフや青バフの上に表示されるようなもの)を追加しました。


トップレーンの影響力

熾烈なソロレーンである割に、トップレーンはレーンで優勢になっても、試合中盤から終盤へのキャリー化というところまでは転化できていませんでした——試合内容がハイレベルな場合は特に。今回のプレシーズンではエレメンタルドレイクを意識することで主戦場がボットレーンに移るため、トップレーナーのレーン戦での勝利が試合そのものの勝利により貢献できるように調整を施しています。

ミニオンの基本XPをわずかに上げることでソロレーナーのレベル上昇速度を少し早め、チームメイトがXPを獲得した際に得られるボーナスXPを減らすことでボットレーンでのレベル上昇速度をやや抑えました。ジャングルのXPもわずかに減らしています。

さらに、マップ内オブジェクトのバランスを取るため、リフトヘラルドがより早く出現し、早いうちに倒された場合は1度だけ復活するようにしました。


サポートアイテム

ショップでのサポートアイテムの品揃えを一新しました。新アイテムは以前よりも想定外の使い方がされにくく、全体的により充実した新しいクエストシステムを備えています。また現在のアイテムが持つ複雑さや制約も削減しています。

サポートアイテムにさらなる満足感を与えるため、サポートがショップで初期アイテムをアップグレードする手間を省きました。その代わりに、クエストシステムによって一定の節目ごとにアイテムが自動でアップグレードされていきます。ワード設置の効果もこのアップグレードに織り込まれています。

  • ティア1 - 初期ステータスとゴールド生成の自動効果
  • ティア2 - ステータスが上昇、ワードx3が追加
  • ティア3 - ステータスが大幅に上昇、ワードの最大数が4に上昇、ゴールド生成の自動効果が消滅

これによって、サポートは最初の1500ゴールドをはたいてゴールド稼ぎ用のアイテムを完成させなくてもアイテムビルドを進めていくことが可能になります。初期サポートアイテムには以前ほど多くのステータスは付いていませんが、序盤から様々なアイテムを購入しなくてはならないことを考えれば対等な交換条件ではないかと考えています。

初期サポートアイテムは以下の4種類となります:

  • 高攻撃力+低体力+スペルシーフの自動効果
  • 高魔力+低体力+スペルシーフの自動効果
  • 低攻撃力+高体力+ターゴンの自動効果
  • 低魔力+高体力+ターゴンの自動効果
  • (コインは削除されました)

ゴールドが得られる自動効果を活用するパターンを考えてみると、スペルシーフの攻撃的なプレイスタイルと比べて、ターゴンやコインはより安全で持続性を重視したプレイスタイルになります。サポートアイテムのシステムを単純化するためにコインは削除し、ミニオンにとどめを刺すターゴンの自動効果が遠隔攻撃でも発生するようにしました。

最後に、ずっとミニオンをファームし続けていると手に入るゴールドの量が著しく減少するという新しい制約を追加しました。この調整があってもサポートはたまにラストヒットを取ったり、場合によっては1ウェーブ分ファームすることもできるでしょう。このペナルティが効果を発揮するのは、サポートアイテムを持っているプレイヤーが非サポートロールのようにファームし始めた時だけです。またこの新しいルールによってスペルシーフの持っていた制約(CSでチャージが一時停止する、近くにチームメイトがいないとゴールドが手に入らない)も削除することができました。


脅威アイテム

多くのADアサシンやファイターにとって脅威アイテムはビルドの中核となるものですが、ダスクブレードと霊剣だけがよく使われており、選択が限られているように思えました。そこでナイトエッジをより魅力的な選択肢となるように調整し、さらに4つ目の選択肢を追加しました:

  • ダスクブレードはほぼ以前と同じ。
  • 霊剣もほぼ以前と同じ。
  • ナイトエッジのスペルシールドはバンシーヴェールのような効果に変更される。発動の手間が要らないシンプルな効果になることで、反撃行動に集中できるようになる。
  • スプリットプッシュを可能にする新規の脅威アイテムとして「サングインブレード(仮名称)」が追加される。このアイテム固有の自動効果として、周囲にチームメイトがいない間は攻撃速度が大幅に増加するバフが得られる。
  • その他の脅威アイテムについても、PBE(パブリックベータ環境)などで新たな可能性を探っているところです。

魅力的な脅威アイテムの数を倍増させれば、アサシンにとっては初期ビルドを対戦相手や試合の状況に応じて調整しやすくなるでしょうが、“脅威ガン積み”があらゆる試合に通用してしまい、終盤のビルドの多様性が失われてしまうのは避けなくてはなりません。個々のアイテムのステータス効果は低下しましたが、新たに1点または2点のセットボーナスを導入したことで、アサシンが初めて高価なアイテムを購入するパワースパイクまで間をもたせられるようになりました。セットボーナスは2点までですが、アサシンはその2点セットによるスパイクの後も、そこからさらにガーディアンエンジェルやブラック・クリーバーなど直接攻撃力アイテムの範囲内での選択が可能になります。とはいえ、相手がものすごく柔らかい場合の選択肢としては脅威ガン積みも大いにアリだとは思いますが。


その他のアイテム

ショウジンの矛を削除します。最も相乗効果の高いチャンピオンがこのアイテム固有の自動効果を使うと、CCや移動速度、無効化スキルのクールダウンが反撃の隙もないほど軽減されてしまうためです。

それと同時に、これからプレシーズン開始までに、アイテムシステム全般の小規模な改修を可能な限り行う予定です。


キーストーンルーンの変更点

一部のキーストーンが持つ問題点に対処するため、調整を施しました。

継続的にダメージを与えられるファイターが「征服者」を使うとタンクと渡り合えるほど強くなり、結果としてソロレーンでタンクの居場所がなくなっていました。確定ダメージへの変換を廃止することでこのルーンの対タンク性能を下げ、その代わりにスタックするアダプティブダメージを強化しています。

「ねこばば」はトップレーンで遠隔チャンピオンと近接チャンピオンが対峙した時のような、一方的な局面で大量のゴールドを稼ぐ手段として広く使われていました。試合序盤にエリクサーがドロップする確率を上げて、この「敵を使ってゴールドを稼ぐ」パターンを減らそうと考えています。

自分の柔らかさをどうにかしたいチャンピオンたちにとって、「アフターショック」は特に魅力的に映るようです。このルーンの固定防御値をさらに下げて、その代わりにタンク系チャンピオン向けの効果を強化します。


それでは、パッチ9.23でお会いしましょう!

ここでご紹介した変更点の実際の数値などは、周期が4週間に延長されたPBEで間もなく確認できるようになります。「エレメンタルの台頭」は11月のパッチ9.23に含まれています!