チャンピオン ロードマップ:2023年10月
こんにちは!Lexi "Riot Lexical" Gaoが今回もチャンピオン ロードマップをお届けします。今回はたくさんの情報をお届けしますが、まだヒミツの部分も少しあります。お伝え出来なかった情報は追って公開していきますので、お楽しみに!前回のチャンピオン ロードマップ以降、ナフィーリとブライアーが凶悪な牙と飢えを携えて、サモナーズリフトに登場しました。
以前お伝えしたように、今年はチャンピオンの「プレイスタイルの複雑さ」の幅を広げることを目標としています。これまでプレイスタイルの複雑さが中程度のミリオとブライアー、シンプルで使いやすいナフィーリの3体をリリースしましたが、とても複雑なチャンピオンというのがまだ欠けています。そこで登場する次のチャンピオンが…
激しく複雑な絵画
アーティストの旅は、3段階に要約できます。まずは、先達の築いた規範に倣い、規則や繊細さを学んでいく段階。次にそこから枝分かれし、探求し、規範を破って、自分自身の道を見つける段階。そして最終的に、自分の作品を探求し尽くした後にのみ、新たな芸術レベルへと超越できるのです。
フェイは絵画に没頭することで、様々な方法で自己表現できるようになりました。特に表現したいと思っているテーマは3つあるようです。フェイ自身の雰囲気は暗く陰鬱ですが、その作品は圧巻です。
フェイは芸術家らしく複雑で奥深いスキルとプレイスタイルを持っており、メイジファンに技巧と策略を描くキャンバスを提供してくれるでしょう。
フェイの物語を担当したナラティブライターのIsa Mari “Riot orkidian” De Leonは、彼についてこう語ります。
「フェイの物語はとても感情豊かな旅です。私自身が当初思い描いていたものよりも、ずっと大きなものになりました。新チャンピオンの物語を担当するのは今回が初めてだったので、フェイにとって何が正しい選択なのか判断することが難しく、打ちのめされてしまうこともありました。ですが幸い、フェイ自身がとても理解ある人物だったのです!少なくとも、そうであろうと努力しています。芸術にはある種の感性が求められますから…共感性、というね」成長痛
ナフィーリの次は、もっともっとかわいらしい生き物が登場します!きっと今頃、有り余る元気をくすぶらせていることでしょう。今はまだ小さくてかわいくても、いつの日か激しい咆哮を轟かせる日が来るはずです。今のところ、彼は家に帰る道を探しながら、物事を学び、成長しているようです。
成長具合は炎を吐くのがどのくらい上手になったかで判断できるでしょう。ひとつだけアドバイスがあるとすれば、過小評価はしないことです!今はまだ幼く小さな存在ですが、彼にとっての「小さい」は、実際は…かなりの大きさです!
威風堂々とした歩き方は、王族のそれを彷彿とさせます。しかし、彼にとってはごく自然なことです。その自信の根拠は、彼がのびのびと成長できるよう、それほど遠くないところから何かがこっそり見守っているからかもしれませんね。
問題児のサソリ
脚がたくさん
Andrew “Riot Ubysi” Raabe - プロデューサー:
一般にクモ綱サソリ目には8本の脚、2本の鋏、2本の鋏角(口元にある小さな手)があります。ですが、計12本の手足に加え、尻尾が3本あるとなると、特にゲームプレイの見えやすさを考慮した場合、あまりよろしくはありません。テストプレイした上で利点と欠点を議論した結果、スカーナーの脚は6本にしました。うち2本は正面の下部に配置して、新しい巨体を支えるようにし、シルエットに若干の余白を持たせています。ちなみにこの変更によって、スカーナーは六脚類になりました(ハエ、ハサミムシ、ハチなどと同じです)!
この方向性にはチームも自信を持っています。スカーナーが大岩を抱えて壁から突如飛び出してレーンをギャンクしてきたら…と考えると、最高に恐ろしいでしょう。
また、形態が変わったことで、イシュタルの土の魔法という新たなテーマとどのように関わり合うかを考えるきっかけにもなりました。ですがこの疑問に応えるには、まず彼の魔法がどう作用するのかを理解する必要があります。
魔法生物としての要素や実際の生物としての要素など、様々なアイディアの源を検討した結果、最終的にプレイヤーが立っている地面そのものを操る能力に落ち着きました。ミリオのように炎に焦点を当てた力の表現方法でスカーナーの土の力を表現するのは道理にかなってはいますが、一方で、タリヤとは区別できるような表現方法にする必要がありました。
スカーナーは魔法で大地を捻じ曲げて大岩を掴んでいるのではなく、実際に手を伸ばし、全身の力を使って掴んでいます。魔法のエレメントで地面を引っ張って切り取ることで、侵略者の意志をくじくような巨大な岩を掴み上げることができるのです。ゲームメカニクスを作り込むほどに、これがスカーナーのスキルセットとキャラクターとしての在り方の核心となっていき、皆さんにもきっと気に入ってもらえるだろうと思えるものが生まれました。
というわけで、新しい形態がスカーナーの力とどのように関わり合うか、という最初の質問にお答えすると…スカーナーのシルエットは岩を持っているときでもしっかり認識できる必要がある。言い換えると、岩に脚がついただけのような見た目は避ける必要がありました。
サソリのインペイル
Jacob “Riot Llama” Crouch - ゲームデザイナー
スカーナーのアルティメットスキルは実に強烈でクールです。インペイルはスカーナーがLoLのチャンピオンリストにもたらす貴重な財産であり、残すべきスキルだと考えました。一方、インペイルのゲームプレイ上のパワーとユニークさは一級品ですが、改善の余地がある部分もあります。私たちはそこに集中して力を注ぐことにしました。
- スキルセット全体のバランス:スカーナーの基本スキルは、アルティメットスキルの圧倒的な強さとバランスを取るため非常に弱くなっており、不評の原因となっていました。なのでインペイルを一歩引かせて、他のスキルにもスポットライトを共有することが重要です。リワーク後のインペイルは対象指定型ではなくなっているため信頼性と安定性が低下しており、これが他のスキルを強化する余地を作り出します。
- 満足度:これは主観的なものですが、似たような効果のアルティメットスキルを比べた時に、ゲームプレイ上のパワーは小さくても満足度は高い、ということはよくあります。私たちの目標は、ゲームプレイへの影響力が薄れたあとでも、Rキーを押すのをこれまで以上に楽しく感じられるようにすることでした。
- 浮き沈みのある瞬間:単体対象指定のインペイルはプレイ体験にある程度の幅はあるものの、スキルの性質上、それは限定されたものでした。そこで、新しいインペイルはアッと驚くスーパープレイも、チームメイト全員からクエスチョンマークを突きつけられるような残念なプレイも、どちらもあり得るようなスキルにしたいと考えました。
ゲームプレイの話からは少し逸れますが、リワークを進めるうちに、私はこのかわいいサソリちゃんのことが大好きになりました。できることなら最後まで面倒を見てあげたかったのですが、難しい手の手術が控えており、それは叶いそうにありません。その代わり、Brad “Riot Hoboboy” Gaffneyという頼れるテクニカルデザイナーが彼のお世話を引き継いでくれることになりました。これからも元気にシャカシャカ歩きを続けてね、サソリちゃん <3
初志貫徹
Brad “Riot Hoboboy” Gaffney:
皆さん、こんにちは!ここからはスカーナーのスキルの現状についてご紹介します。いずれも制作中の情報であることにご注意いただきつつ、舞台裏を少しだけお見せしましょう。
スカーナーの基本スキルでは、原始的なモンスターというテーマを維持しようと考えています。
「スカーナーのコアとなる3つのスキルは、東京(あるいはピルトーヴァー)を踏みつけて壊滅させてしまうような、まるで怪獣のごとき力を感じさせるために大きな役割を担っています」 - Riot Llama
これは考えていて楽しいイメージで、スカーナーのスキルセットで実現できることを考えるロジカルな原動力にもなりました。スカーナーは大地を意のままに操る、非現実的な力を繰り出す恐ろしい存在なのです。
まず、“踏みつけ”に関する部分についてですが、これはWのモーションをご覧になれば一目でご理解いただけるでしょう。
次にスカーナーのQについてですが、その時々の状況によって使い方が変わるスキルです。スカーナーはサモナーズリフトから大地そのものを切り取り、その大岩を持って歩きます。この切り取る瞬間をスカーナーにとってコストが少し高いものにして、その分強力なスキルにしたいと考えおり、素手(素尾と言うべきでしょうか?)で大岩を地面から切り取る瞬間をしっかりアニメーションで表現するためにも、平均的なスキルよりも長い詠唱時間を設ける予定です。
スカーナーが大岩を持っている間、通常攻撃が強化されますが、満を持して大岩を投げ、大ダメージを与えることもできます。ここがプレイヤーの操作スキルの見せどころで、逃走する敵に上手く狙いを定め、見事命中させることができれば、最期の一撃をお見舞いすることができるでしょう。スカーナーのスキルにしては繊細かつ正確な操作を要求しすぎだと感じられるかもしれませんが、この大岩にはそれだけの価値と重量があります。
このスキルの使用感の核となっているのは、大岩を手に入れるタイミングを見極めさせ、岩を持っておく/投げるという選択を提示することで、常に緊張感のあるゲームプレイを実現することです。
次はEについてですが、このスキルは文字通り、あなたの心(と敵)を鷲掴みにしてくれるでしょう。Eの発動中は操作が一部制限されますが、移動速度を上げながら対象に向かって進み続けます。敵を掴むことに成功すると、その敵を壁に短時間固定し、スタンと追加ダメージを与えます。スカーナーは「地形などただの暗示に過ぎない」と考えており、このスキルの発動中は、自身と対象の間にあるすべての地形を突っ切ります。また、地形を突っ切る際はついでに大岩を掴みます。実に現実的…ですよね?
現在はこのスキルを正しい形で実現するために、たくさんの調整を行っています。それぞれの要素は他のチャンピオンがすでに持っているようなものですが、それをひとつのスキルに詰め込むことは初めての試みです。「壁を切り裂いて進み、敵に衝突し、別の壁に叩きつける」という一連の流れをしっかり実現し、満足感のあるスキルに仕上げていきます。
スカーナーについては、リリースが近づいたらもっと詳しくお伝えするつもりですが、今回はここまでとなります。繰り返しになりますが、上記の情報は開発中のもので、今後変更される可能性がありますのでご注意ください!
朝食前に走り回るのはキツい
さらに遠くを見渡せば、フレヨルドの高山の森からほど近い場所に、ヴァスタヤのソロレーンチャンピオンが見えます。彼女は情熱に駆られ、故郷の地を旅して回り、調査を進めて新たな発見を得ました。そして彼女には、人々が存在しないと思っているものを見る天性の能力があります。ネタバレはこれくらいにしておきましょう。続報をお楽しみに!
それでは、私はサソリちゃんのスキルを最高の形に仕上げるべく、ふたりでサモナーズリフトへ戻ります。最後までお読みいただきありがとうございました!