/dev:Season 1ゲームプレイプレビュー
2025年Season 1のゲームプレイ変更点がいよいよPBEに導入されます!本稿ではPBE実装を前に、サモナーズリフトに訪れる新たな変更点について少しお話ししたいと思います。開発チームでは皆さんのフィードバックを大募集しているので、ぜひPBEで最新アップデート内容をチェックしてみてください!LoLのSeason制移行に関する詳細をお探しの方は、こちらのdevブログをご覧ください。
注意:PBEで皆さんが目にすることになる変更は、まだ開発の初期段階にあるものです。ビジュアル、アイテム名、効果名、ステータス値などは、PBEでのテスト期間中に変更される可能性があります!これは日本語の名称についても同様です。ただし、よほど大きな変更がない限り、公開後にこのプレビュー記事の更新を行うことはありません。例年通り、最終的な詳細はすべてパッチノート25.S1.1がリリースされて変更がライブ環境に実装された時に掲載します。
Season制移行とゲームプレイ
ゲームプレイに触れる前にひとつ。今回の変更では、ランクリセットの頻度が「スプリット/シーズン」から「年に一度」に変更されます。ここでは詳細に触れませんが、気になる方はこちらのdevブログに詳細がまとまっているのでご覧ください。
私たちは2024年にスプリット制を導入しましたが、今回のSeason制はそこで得られた経験を活かして構築されるものです。ただし各Seasonにはしっかりと「厚み」を持たせていくつもりですのでご期待ください(詳細は後ほど)。リーグ・オブ・レジェンドとは、プレイヤーに絶え間なき適応を求めるゲームです。私たちが新たなコンテンツを追加し続け、既存チャンピオンやアイテムの再調整を重ねる一方で、プレイヤーの皆さんはゲームに革新をもたらし、私たちが想像もつかなかったような新戦略を生み出し続ける…LoLとはそういうゲームだと考えています。
だからこそ私たちはSeasonごとに、プレイヤーのみなさんが自らの腕前を証明する機会となるようなゲームプレイを提供し続け、皆さんがSeasonのテーマに没入できるようにしていきたいと考えます。ただしLoLに加える変更は常に長期的に有益なものにしたいと考えているので、他のゲームで見られるような「季節限定のゲーム要素」を追加する予定はありません。今後は1月のSeason 1で最大級の変更点を導入し、続くSeasons 2、3でも追加コンテンツをリリースしていきます。
それでは前置きはこのくらいにして、さっそく2025 Season 1でサモナーズリフトに登場する変更点を見ていきましょう!
ノクサスの侵攻はサモナーズリフトへ
今年のサモナーズリフトに降り立って最初に気づくことは、ノクサスの気配です。Seasonとテーマの関係で私たちが意識したことのひとつが、「プレイボタンを押した瞬間にSeasonとのつながりが絶たれ」ないようにすることでした。LoLの奥深い物語/ユニバースを最大限に活かし、サモナーズリフトとLoLのゲームプレイにも没入感を生み出したいと考えたのです。とはいえ今回のマップのビジュアルアップデート制作でも競技の公平性維持は強く意識しており、自宅であれプロのステージ上であれ、勝負は常にフェアな舞台で行われます。
ノクサスの気配はサモナーズリフト全体を覆っており、ミニオン、タワー、果ては商人まで何らかのかたちでノクサス的な空気をまとっています。ミニオンとチャンピオンを吹き飛ばすノクサス ウォー タワーは、新しい対象選択アニメーションも獲得。マップアップデート後のランダムミッドのような挙動を見せるほか、商人は仮面舞踏会のような豪奢な衣装を身にまとい、ミニオンもイモータル・バスティオンから出陣したばかりかのような出で立ちです。
マップのビジュアルについては全体を変更するのではなく、慣れ親しんだ感覚と気候風土の違う新奇性を両立させることを意識しました。たとえばブルーバフ~リバーエリアには密な森林の雰囲気を残した一方で、各レーン、レッドバフエリア、本拠地などはノクサス帝国の郊外のような雰囲気を漂わせています。このビジュアルはSeason 1の最後まで続き、Season 2ではまた新たな旅が私たちを待ち受けます。
マップについては、今年の年末に思いを馳せる(「ウィンターマップ復活は?」)方もいらっしゃるでしょう。しかし残念ながら現時点では、ウィンターマップの実施可否/時期などについてお知らせできる情報はありません。ひとまず今は、ノクサスの景色をお楽しみいただければと願っています。
さて、ノクサス流に彩られたサモナーズリフト見終わったところで、続いてはゲームプレイ面での変更を見ていきましょう。
アタカン
今Seasonには完全新規のエピックモンスターが登場します。名は「アタカン」、血と暴力を司る古代の悪魔です。
アタカンの出現タイミングは20:00で、場所はトップまたはボットレーン寄りのリバーです。出現サイドはどちらが14分時点でダメージ/キルの総量が多かったかで決まります。14分が経過すると、ふたつの永続する壁を伴ってアタカンの巣が出現し、どちらのサイドに出現するかがプレイヤーに示されます。この古代の悪魔にどう対処するか、プレイヤーは計画を練る時間が与えられるわけです。
しかしアタカンを巡る駆け引きはこれに留まりません。その試合で為されたチャンピオンダメージ/キルは、アタカンの出現サイドだけでなく「2つの形態のどちらで出現するか」も決定します。アクションの多い試合では「災禍」のアタカンが出現。この形態のアタカンを倒すと、チーム全体が全エピックモンスターのバフ強化効果を獲得し、さらにブラッドローズを出現させます。これは近くにいる者が誰でも回収できます。
しかしブラッドローズとは?これはアタカンと同時にサモナーズリフトに追加されるプラントの名称です。効果は微小ながら永続的なボーナスを付与するため、自チームで集めて相手チームには取らせないことが重要になってきます。具体的な効果は少量の経験値と、恒久的にスタックするアダプティブフォースのバフです。ブラッドローズは20:00前にも出現することがあります。出現場所はチャンピオンがデッドした場所の周辺か、アタカンの出現位置の周辺です。もちろん、「災禍」のアタカンを討伐した場所にも出現します。
では続いてアタカンのもうひとつの形態について。アクションの少ない試合では「貪欲」のアタカンが出現します。この形態のアタカンを討伐すると、チーム全体に制限時間付き・一度きりの復活バフ(アクシャンの固有スキルに似た、本拠地で復活する効果)が付与され、さらにチャンピオンのキル/アシスト時ゴールドを恒久的に上昇させるバフが付与されます。集団戦に臨む気持ちを後押ししてくれる効果といえるでしょう。
アタカンの開発に際しては、「プレイヤーの行動を通じてその試合の物語を表現する」ゲームプレイ上重要なオブジェクトを目指しました。両チームの行動、交戦の判断、そしていつどこで交戦するかの判断がアタカンの出現位置と形態を決めるのです。突き詰めれば、LoLの試合の展開幅を増やして「前の試合と違う」感覚を醸し出すことがアタカン追加の目標です。
なおアタカンに適切な出現タイミングを設定するため、リフトヘラルドの出現タイミングを16:00、バロンナッシャーの出現タイミングを25:00にそれぞれ遅らせています。とはいえ総試合時間は現在よりも長時間化させたくないため、試合時間が長くなるようであれば適宜変更していきます。バロンを20分の出現直後に獲るチームはまずないため、アタカンは現在のバロンよりも狙いやすい中盤戦のオブジェクトになると予想しています。
力の偉業
「力の偉業」は、ネクサス由来の新たなゲームメカニクスです。この新システムはファーストブラッド/ファーストタワーのゴールドを置き換えるもので、序盤戦に有利を築く報酬を単なるゴールド以上のものにし、より興味深くすることを目標としています。ここでは「力の争い」の具体的な内容を記し、次に誕生の経緯をお話ししていきましょう。
「力の偉業」は指定オブジェクト3種中2種の先取を争わせるシステムで、チームに序盤のリスクを背負ってでもオブジェクト争奪に参加する動機を作り出します。指定オブジェクトは以下の通りです:
ファーストブラッド
ファーストタワー
序盤エピックモンスター3体(ドラゴン、リフトヘラルド、ヴォイドグラブx3)
上記3種のうち2種を獲得したチームが「勝者」となり、ノクサスのバフを獲得します。このバフは即座に、勝者チームが装備する各種ティア2ブーツに小さなボーナスを付与します。このボーナスは遡って付与されるため、ティア2ブーツを持った状態でバフを受け取っても効果が適用されます。またブーツを後から購入した場合でもボーナスは適用されるので、このバフの獲得タイミングを考えてブーツ購入を考える必要はありません。そしてもちろん、勝者が得られる効果はこれだけではありません。
勝者チームのプレイヤーは、レジェンダリーアイテムを2個完成させるとブーツをティア3にアップグレードできるようになります。ティア3ブーツには小さなボーナスが追加付与されるうえ、ブーツの種類に応じた独自効果も獲得できます。
以下は、プレート スチールキャップをアップグレードした場合の効果例です:
追加のティア2ブーツボーナス:物理防御+5
ティア3アップグレード:費用750ゴールド、物理防御+5、移動速度+5、さらに独自の自動効果を獲得。装備者はチャンピオンから物理ダメージを受けると最大体力10%相当の5秒間持続するシールドを獲得する(クールダウン10秒)
ブーツにはそれぞれ独自のアップグレードが用意されているため、どのチャンピオンにも適した物がきっと見つかります。ちなみにカシオペア(ブーツを履けないことでおなじみ)も勝者チームになればアップグレードを獲得できます。
「力の争い」は序盤戦に有利を築いたプレイヤーに単なるゴールド以上の楽しさと満足感を提供するためのもので、パワーレベルも一気に引き上げてくれます。序盤戦のゴールドは、有効性がチャンピオンやタイミングによってまちまちで、強烈なパワースパイクに結びつくときもあればアイテム完成に届かずまったく無意味に終わることもありました。「力の争い」はこの不安定さを均すためのシステムでもあり、これまでは序盤戦で勝ってもゴールドを得られるだけだったところを、「序盤戦の有利が終盤戦の選択肢を広げる」システムにしています。
復活するネクサスタワー
続いて紹介するのはかなり単純明快な変更、「復活するネクサスタワー」です。インヒビター同様、ネクサスタワーが破壊から一定時間後に体力全快で復活します。その状態も復活前と完全に同じで新品同様です。
復活するネクサスタワーを開発する上での目標は、「ネクサスタワーを両方折られたらもう望みはない」というあの感覚を軽減することでした。勝敗を左右するオブジェクト(バロンやエルダードラゴン)を争わなければならないのに、本拠地を離れればシャコやサイオンにバックドアを狙われてしまう…そんなときは避けられない結末を引き伸ばしているような感覚がありました。この変更後は一定時間だけバックドアを警戒すれば、その後はネクサスの留守番をすることなくアクションに飛び込んでいけるようになります。
ルーン
新Season登場のタイミングに合わせて、ルーンにも少し手を入れています。今回は新ルーンとしてアクシオム アルカニスト、ディープワード、第六感、グリスリー・メメントが登場します。
アクシオム アルカニストはアルティメットスキルのダメージ、回復量、シールド量をバフし、さらにキル/アシスト時にクールダウンを短縮します。魔除けのオーブに替わって導入されるこの新ルーンはキャスターにとって最高の相棒となるでしょう。本ルーンの開発に際しては、キャスターのファンタジーに訴えかけるもので、明確な対象ユーザーを持つルーンを目指しました。また、マナフローバンドと競い合う形で、試合開始前にどちらを選ぶべきか迷わせるような、より興味深い選択肢を提供することを意識しています。
続いて紹介するのはディープワード、第六感、そしてグリスリー・メメントです。
ディープワードは、敵ジャングルの奥深く(ディープ)に刺したステルスワードの耐久度を+1し、持続時間を30~45秒延長します(イエロートリンケットのステルスワードでは+30~120秒)。またレベル11到達後は、リバーに刺したステルスワードも「ディープ」扱いとなり、同様のボーナスを獲得するようになります。
第六感は、一度も視認/認識されていない敵ワードが周囲にあると自動的に認識します。クールダウンは近接チャンピオンが300秒、遠隔チャンピオンが360秒です。またレベル11からは認識するだけでなく、10秒のあいだ可視化して破壊できるようにします。
最後に紹介するグリスリー・メメントは、チャンピオンのキル/アシスト時にトリンケットのスキルヘイストを+5するスタック(上限なし)を付与します。このスタックが意味をなさないモード(ランダムミッドなど)では、代わりにアルティメットスキルのスキルヘイストが+3されます。
ディープワード、第六感、グリスリー・メメントの3つは、目玉コレクター、ゾンビワード、ゴーストポロを置き換えるかたちで導入されます。新ルーンの目標は、プレイヤーがより刺激的で選びがいのある視界系ツールを選択できるようにすることです。既存のルーンはアダプティブフォースのボーナスにパワーバランスが縛られていたため、比較的安全なデザインに留まっていました。
今回はルーンの全面改修ではありませんが、ルーンシステムに手を加える際には、試合準備フェーズをより興味深いものにし、プレイスタイルや試合へのアプローチを自分で定められるようにすることを目指しています。
テレポートのリワーク
時が経ち、皆さんのプレイヤースキルとゲーム理解が深まるにつれて、テレポートはどんどん強力になってきています。そこには明確な弱点もありません。レーン戦で勝っているプレイヤーは有利を広げるために使い、負けているプレイヤーは何かがあったときの保険として使う。どちらのケースでも、数秒でマップを横断する能力を活かしています。
現状において、テレポートは「低コストなリセットボタン」として機能しており、レーンでのアクションを大きく抑制してしまっています。しかし本来このサモナースペルの強みは中盤以降のマップインパクトや、ソロレーンの影響力行使で発揮されるべきだと考えています。
これを実現するため、変更後のテレポートは詠唱完了後にチャンピオンを「瞬間移動」させなくなります。具体的にはテレポートによる移動速度が遅くなり、真テレポートで移動速度が大幅に加速します。これはレーン復帰用途でのテレポートの有用性を調整できるようにするための変更です。この方法なら、詠唱時間や移動可能範囲をナーフするほど極端ではなく、それでいて終盤の適切な強さを維持できるでしょう。
4秒詠唱からの瞬間移動という仕様では特定ポイントのナーフが不可能でしたが、この変更によりテレポートの状態をより健全にし、また長期的にも序盤戦への影響をそれほど大きくすることなくバランス調整できるようになるでしょう。究極的には、テレポートを取る/取らないの判断がレーン戦を左右しなくなるのが理想です。
来年のSeason 1で登場する大型変更点の紹介は以上です!どうぞ登場をお楽しみに。詳細情報はリリース時のパッチノートにすべて記載しますので、そちらのチェックもよろしくお願いします。それでは、サモナーズリフトでお会いしましょう。そして、ランク戦でご武運を!