/dev: スキンのテーマとチャンピオンの物語
皆さんこんにちは、スキンチームです!これまで、私たちがどのようにテーマを選び、どのようにスキンを実装するチャンピオンを選ぶのか、そしてその理由について、数多くの質問をプレイヤーの皆さんからいただきました。そこで本日はそれらの質問にお答えしつつ、私たちの現在の方針についても解説したいと思います。
スキン開発は、常に変化するバランスを調整するような作業です。繰り返しプロセスであり、各テーマ、チャンピオン、ティア、プレイヤーのタイプでスイートスポットを見つけるだけでなく、スイートスポットは時間が経つにつれ変化していくため、皆さんからのフィードバックには感謝しています。当たりもあれば外れもありますが、このプロセスにコミットしていることを皆さんに知っていただくことは私たちにとって重要なことです。そこで、私たちが今スキンについてどのように考えているか、お伝えします。
チャンピオンファースト
ここ数年にわたって、1000日クラブの復活を防ぐため、各チャンピオンでより多くのスキンをリリースすることに集中してきました。そのため、私たちの努力は、どのチャンピオンも愛情を注がれないまま長い時間を過ごすことがないよう、アウトプットと効率を重視してきました。これはうまくいったのですが、意図しないうちに、私たちはスキンを送り出すことだけに集中し、チャンピオンのテーマや物語という基礎に注意を向けることが少なくなってしまいました。今は少し再調整をして、チャンピオンを新しいスキルで輝かせることに注力しています。
このアプローチを私たちは「チャンピオンファースト」と呼んでいます。その意味するところは、そのチャンピオンメインのプレイヤーにとっても、カジュアルに楽しむプレイヤーにとっても、新しいスキンが新鮮に感じられるよう、チャンピオンの物語と今あるスキンのラインナップから何が欠けているのかを全体的に調べていく、ということです。
つまり、「このテーマには誰がぴったりか?」というだけではなく、「このチャンピオンのカタログからに欠けているものは?このチャンピオンにとって何が本当にクールなのか?」と問うことも意味します。
これは重要な違いです。というのも、元はテーマを中心にした決断をしていたので、見た目がニッチでなくある意味汎用的な、ケイトリン、ラックス、エズリアルは、他のチャンピオンより頻繁に多くのテーマにフィットしていました。巨大で恐ろしいカニ男のアーゴットよりも、実質的に武器を持たないエズリアルの方が、当てはめるのがはるかに簡単なのです。
ですが、チャンピオンとカタログを先に見ることで、チャンピオンに欠けているスイートスポットを見つけることができます。その上で、時にはチャンピオンの基礎テーマをひっくり返してかなり新しい何かを生み出す必要があることもあります。アーゴットのスキンは、ボディホラー(ホラーのサブジャンルで、肉体の破壊や変容による恐怖がテーマ)風味の恐ろしいカニボーイに傾倒することがしばしばあります。ですがパジャマガーディアン コスプレ アーゴットは…明らかにそうではなく、カタログになかった「おバカで気まぐれ」という面を埋めています。
チャンピオンファーストのアプローチに焦点を戻すことで、チャンピオンの物語により肉付けできる本当にシリアスでクールなチャンスと、「アジールが鳥の弁護士だったら?」とおバカで間抜けな方向に突き進めるチャンスの両方を見つけることができるのです。
ネタバレ:こんな感じです。近日公開™。
テーマの基本
よく耳にするのは、テーマが年間を通してどのように選ばれているのか知りたい、という声です。手短に言うと、年間を通して幅広いアイデアを必要としています。例えば、「アニマ部隊」を終えた直後に「PROJECT」のようなテーマに入るのは、両者ともある種未来技術をベースとしているので、避けたいところです。
同様に、年間を通してより重要なタイミング(夏のイベントやWorldsなど)をテーマとして使うときにも、より深化できるような言葉を持つテーマを探します。というのも、一部のテーマは人気があるものの、そこまで奥深いわけではないからです。
ブンブン!スキンについて考えてみましょう。愛らしくて人気ですが、かわいくてブンブン言う小さなキャラを中心にユニバース全体を構築する必要はないですよね。
このような小規模のテーマは、クールなチャンピオンファーストのアプローチを見出す独特の機会ともなります。基本のテーマを拡張するのと共に「雨の導き手ミリオ」のような本当にユニークなスキンも生み出せるのです。
似たような雰囲気のスキンを連続してリリースしたくないと言ったのと同じように、毎年毎年同じ大きなテーマに頼ることもしたくありません。そうでないと、「テーマ疲れ」を感じ始めるからです──同じスキンであれ、似すぎと感じるスキンであれ、何かが何度も何度も繰り返されているような気分になります。
さらに、好みは地域によって異なるため、さまざまな雰囲気を提供できていることも確認したいです。例えば北アメリカとヨーロッパは、†漆黒の堕天使†的なもの、うまい掛け合わせがより好まれます。ですが、韓国のような他の地域では、プレイヤーはよりエレガントで美しいスキンが大幅に好まれます。テーマを作るときには、このバランスを取るのが重要です。というのも、私たちも†堕天使†風味は好きなのですが、中学校時代の落書きのようになることは避けたいからです。
それに、小さなテーマで実験することは、さらに拡張でき、真にクールな何かにつながる可能性もあります。その好例が「スターガーディアン」です。「スターガーディアン ラックス」スキンは、元々…1体だけでした。ですが、プレイヤーの皆さんからとても人気があったので、本当にクールなテーマになって、その後拡大が可能になりました。
スキンのティア分類
誰にどのティアのスキンが実装されるのかについてもお話しします。私たちの目標の1つは、すべてのチャンピオンにさまざまなティアのスキンが実装されること。ですが現状、このプロセスはより複雑になっています。ティアが高いほど没入感が増すのですから、制作にはより長い時間と努力がかかります。ビジネス面から言えば(LoLを稼働させ続けるために)、人気の少ないチャンピオンに高ティアのスキンを作るのはやや困難です。
とはいえ、どのチャンピオンも重要です。「申し訳ありません、[チャンピオン名]メインの皆さん、皆さんはレジェンダリースキンを絶対に手に入れられません」とは言いたくありません。私たちは、価値のあるスキンを作ることに集中するため、プレイヤーの皆さんと協力し、開発を始める前の段階からフィードバックを受け取って皆さんの要望を調べています。この点については過去の投稿でも少し触れましたが、大部分は今でも真実のままです。
皆さんが機能についてどう考えているのか、皆さんにとってどれだけの価値があるのかを理解する手助けとして、フォーカス・グループを使ったり、アンケートを送ったり、(さらに普段からソーシャルメディア、Discordのチャンネル、フォーラムにも注目して)たくさんの研究を行っています。プレイヤー向けに行うインタビューは、一般的にだけでなく、チャンピオン間やティアレベルをベースとして、何が皆さんにとって一番価値があるのかを理解するのに、最も役に立っています。これは、プレイヤーの皆さんが本当に欲しいと言った部分にさらに努力を集中させること、ただし価値が少ないと言ったエリアへの投資はスケールダウンしていくことを意味します。
スキンのどのような点がイケていなくて、どのような点がイケているのか、どうか聞かせてください。レジェンダリーを作る際、時々、魅力的だと予想した新機能を作ったけれども、他の要素の方がもっとワクワクするとわかることがあります。特にチャンピオンの複雑さが時間が経つにつれ変化する中で、一番意味があることを提供するのが最も重要です。
スキンの特徴の価値に関するプレイヤーのフィードバックの結果(これは完成度やテーマによって変動する可能性があります)
スキンとイベントの現状(2020)を引用すると、「かなり古いチャンピオンであるアムムのアニメーション(スキルセット・エモート・リコール)数は合計16個であるのに対し、より新しいチャンピオンであるセトのアニメーションは159個、アフェリオスは298個と激増しています」。
下位ティアより洗練されて派手である上位ティアのスキンをお届けすることは重要ですが、プレイヤーにとっての価値レベルを変化させることは追求していません。ですが、スキンを各ティアの紋切り型のようなスペックに押し込めようとすると、そのチャンピオンのスキンを高めることはない要素に時間を費やしてしまうだけでなく、プレイヤーが本当に求めているものを提供できる余地も制限されてしまいます。上記の調査などの方法やリリース後のフィードバックでプレヤーの皆さんの声を聞くことが、機能の狙いを定めるのに一番の助けとなります。
さて、本当に求めているものと言えば、以下のチャンピオンは今年初のレジェンダリーが実装される予定(または実装済み)です。
オレリオン・ソル
ヴァイ
ビクター
セラフィーン
エイトロックス
サイラス
スキンについて話をしているのですから、今後のプレステージスキンについてもご紹介しましょう。
ゼリ
ダイアナ
スウェイン
ケイトリン
クールダウン
最後に1つだけお伝えしておきたいことがあります。それは、スキンのクールダウンについてです。どのチャンピオンも、人気に応じてさまざまなスキンのクールダウンがあります。基本的にこれは、各スキンのリリース間隔です。技術的な話ですが、データサイエンスモデルを使い、さまざまな要素(ピック率、プレイ率、過去のスキンの売上など)を考慮して、各チャンピオンの目標となる日数を計算しています。
この日数は需要が高いチャンピオンほど短く、クールダウンが長いチャンピオンには、クールなスキンを作ることがより重要であることを意味しています。人気の少ないチャンピオンについては、最大クールダウン日数は1000日とするよう努力していますが、究極的には皆さんが欲しいスキンを提供することが目標です。
チャンピオンがクールダウンに近づいてきたら、次の確実なチャンスを探しますが、一番したくないことは、ぴったり当てはまらないテーマに無理やり押し込めることです。過去に試したことはありますが、出来は悪いものでした。クールダウンタイマーをリセットするためだけにがっかりするようなスキンを提供するよりも、クールダウンを1000日から少し延長させることを選びます。
というのも、現実的に、スカーナーのスキンを数年間待たされた結果手に入ったのが「アヒル」だとしたら、スカーナーメインのユーザーは、大いに文句を言う権利があるからです。(執筆のこの時点で、アヒルスキンシリーズのアイデアで数分間脱線しましたが…)
なので…
いつものように、何がうまくいっているのかをぜひお知らせください。皆さんからのフィードバックはとても大切です。私たちがつくるスキンが楽しくて、ワクワクして、お金を払う価値があることが重要です。現在温めているアイデアには本当にワクワクしていて、今後数日、数ヶ月、そして数年のうちに、皆さんのご意見を聞くのが待ちきれません。お読みくださってありがとうございます。またお会いしましょう!