/dev:スイフトプレイの紹介

LoLに新たなキューが登場します

パッチ25.S1.1(旧称:パッチ15.1)で、LoLに新たなキュー「スイフトプレイ」が登場します。


スイフトプレイとは?

スイフトプレイとは、正統的なサモナーズリフト──プレイヤー10人がそれぞれのチャンピオンらしさを存分に味わいながら己の技量を試すゲームプレイ──を、より気軽に体験できるキューです。ただしここでは、序盤不利の影響度がそれほど大きくありません。つまりあらゆるチャンピオンにレーン戦を戦い、集団戦を重ね、スケールし、チャンピオンの限界に挑む機会が与えられます。もちろんファーム、スノーボール、オブジェクト管理が重要であることに変わりはありません。ただ、どれかひとつの要因で試合の流れが確定しないというだけです。

ではスイフトプレイには競技性がないのでしょうか?いえ、必ず勝者と敗者が生まれる真っ向勝負のPvP体験であることは同じです。私たちがスイフトプレイで目指したのはプレイの重点を「対面の相手を圧倒する」から「自分のチャンピオンを強くする」に移すことでした。ライアットの他ゲームタイトルもプレイしている方には、TFTのハイパーロールやVALORANTのスイフトプレイのようなもの、というと分かりやすいかもしれません。同じゲームを少しだけ気軽に遊ぶ手段ということです。 

私たちが今回目指したのは、ランダムミッドよりも従来のLoL体験に近く、しかし競技志向がやや控えめの(ただしゼロではない)ゲーム体験を求める方が気軽にプレイできるキューを作ることでした。フレンドと一緒にプレイしたい方、仕事を終えて帰宅し息抜きをしたい方、あるいはLoLに入門(あるいは再入門)したばかりの方などが気軽に入れるキューです。こうした目的には各種ゲームモードが合致することもありますが、サモナーズリフトのアクション/戦略の融合に魅力を感じる人もまた多いからです。

何が変わる?

スイフトプレイ開発時の最優先目標の中には、従来のサモナーズリフトの試合の流れ(レーン戦、集団戦、オブジェクト争いなど)を保持する、というものがありました。このため開発に際しては、比較的小規模かつインパクトの大きなルール変更を重ね、サモナーズリフト全体の構造を破綻させることなく十分な差別化を図るアプローチを採用しています。

  • 入手ゴールド/経験値は基本的に試合が進展するほど増加していく。レーン戦序盤には最小限の変更しか入っていないが、それ以降は一気に加速していく。

  • 大幅な不利を背負ったプレイヤーは、ほぼすべての入手ゴールド/経験値が増加する。増加量は背負った不利の大きさに基づく。この増加分で有利不利が一気に逆転することはない(もちろん素晴らしいプレイを重ねていけば話は別)が、一方で特定のプレイヤーが完全に無用になることもない。

  • 繰り返しキルされたプレイヤーのゴールド価値は大幅に低下する。相手チームでもっとも技量が低いプレイヤーを「ファーム」し続ける行為は、自チームの有利を広げる手段としては従来よりもずっと非効率になる。一方、キルされる側のプレイヤーは責任が大きく軽減され、後でカムバックするチャンスも生まれる。つまりこのキューにおいては、レーン戦で敵1名を圧倒し続けてもあまり大きな有利は積み上げられない。

  • 大半のタイミング要素が加速される。タワー プレートの消滅およびバロンの出現タイミングが早くなり、ドラゴンソウルはエレメンタルドラゴン3体で獲得でき、サポート/ジャングルアイテムも早いタイミングで完成する、など。

  • 敵ミニオンが倒されるとき、周囲にいたチャンピオン全員が一定のゴールドを獲得する。ラストヒットを取ったプレイヤーは従来通り満額を獲得し、それ以外のプレイヤーは一定割合を得る(ランダムミッドのミニオンの挙動に近い)。

  • スイフトプレイのサポートは、通常のサモナーズリフトよりもかなり多くのゴールドを獲得できる。このためアイテムの価格は引き上げられ(このため他のプレイヤーよりもはるかに早くフルアイテムにはならない)、併せてステータス性能も大きく引き上げられている。

具体的な数値はまだ要調整であるため、PBE導入~正式リリースの間に(あるいはその後まで)継続的に変更していきます。リリースの段階では何らかの「粗(あら)」が残ることは避けられないでしょう。しかし私たちは皆さんからのフィードバックにしっかりと耳を傾け、試合内容のデータに目を光らせ、イテレーション(試行錯誤の細かなサイクル)を回しながら改善を重ねていき、その過程でバランス調整方針などに活かす判断材料を集めていきます。 

最後に、現在クイックプレイで採用されている試合開始までのフロー(スイフトプレイでも共有される部分)に対する細かな改善点について。スイフトプレイのリリース時には、「両方のロールに同一チャンピオンを選択」できるようになります。ただしキューでのピック率が極めて高い場合(新リリース/アップデートされたチャンピオンなどを想定)は選択不可となります。スイフト(迅速)と名付けられた以上、迅速にマッチメイキングしたいですからね。


他のキューにはどんな影響が?

キューの健全性保持のため、初期トライアルが開始されるパッチ25.S1.1でクイックプレイはスイフトプレイに置換される予定です(待ち時間短縮は重要課題です)。ずっとクイックプレイを愛好してきたという方は、通常のサモナーズリフトかスイフトプレイを楽しんでいただけることを願っています。

ひとつ明確にしておくと、スイフトプレイの新設は従来のサモナーズリフトの方針に一切影響しません。現在のコアルールは、長年にわたりLoLとそのプレイヤーの柱として機能してきており、今もそうしたルールを変更するつもりはありません。言い換えれば、現在ソロキューを好んでプレイしている人にとっては、スイフトプレイが追加されても影響は一切ありません。特に何かを気にすることなく、そのまま従来のサモナーズリフトをお楽しみいただけます。

従来のサモナーズリフトルールセットでプレイできるキューは、引き続き全地域で継続されます。パッチ25.S1.1のリリース時には、非ランク戦の常設サモナーズリフトキューが存在している以下の地域において、クイックプレイがスイフトプレイに入れ替わります。

  • 北アメリカ

  • 北ラテンアメリカ

  • 南ラテンアメリカ

  • 西ヨーロッパ

  • 北および東ヨーロッパ

  • ロシア

  • ブラジル

  • トルコ

  • 台湾

  • ベトナム

その他の地域については、上記地域でスイフトプレイが好評であればその後展開されていく予定です。今後はスイフトプレイの導入地域における受容のされ方やフィードバックに注目していき、長期的に運営していくポテンシャルがあるかどうかを分析・評価していきます。


今回スイフトプレイについてお伝えできることは以上です。なお対象地域におけるスイフトプレイのPBE実装は2024年12月11日のパッチ25.S1.1、正式リリースは新年最初を予定しています。この新キューを皆さんが試す日を、そしてフィードバックに目を通すのを今から楽しみにしています。それではまた、サモナーズリフトで(リリース後はスイフトプレイで)お会いしましょう!